腰痛と腎臓病 原因、症状、見分け方

腰痛の原因は骨や筋肉の異常である整形外科的なもの以外にも色々なものがあります。その中の一つに腎臓に異常がある可能性もあります。この記事では腎臓が悪い時に起こる場合の腰痛について、原因や発症する場所・症状についてなど腎臓と腰痛の関係について詳しく説明しています。

腎臓病の役割

腎臓の大きな働きは尿を作ることです。尿を作る以外にも腎臓は様々な役割を持っています。腎臓の主な機能は大きく分けて3つあります。

身体に不要な老廃物を排泄する

血液は大動脈から入り、腎臓にある糸球体と尿細管の働きにより老廃物を濾過しています。糸球体では不要な代謝産物や異物などは濾過されます。タンパク質の代謝産物である尿素窒素やクレアチン、核酸の代謝産物である尿酸や過剰分の薬剤などが尿細管がら出ていきます。必要な血液の成分やタンパク質などは濾過されずに体内に戻されます。

そのため、腎臓がきちんと働いていないと尿に異常が見られます。糸球体がうまくはたらかずタンパク質が尿から外出してしまうと尿が泡立ちます。赤血球が排出されてしまうと尿が赤や茶色っぽくなり尿潜血が見られます。また逆に不要なものが尿から排出できなくなると、出してすぐの尿の匂いがきつくなったりします。

内分泌機能

内分泌機能として赤血球産生の増加に関与する造血ホルモンであるエストロポエチンを産出します。また、カルシウム代謝に関与するビタミンDの活性化や、血圧を調節するレニン、プロスタグラジン、カリクレインを産出する役割もあります。

腎臓がうまく働かず内分泌機能が低下すると、赤血球が不足し貧血になってしまったり、カルシウムが不足して骨がもろくなってしまう可能性があります。血圧を調節するホルモンの機能が低下してしまうと、高血圧の恐れもあります。

体液の量と組織の維持

水・電解質のバランスや体液の量、浸透圧などを調節し細胞外液を一定状態に維持することで体内を弱アルカリ性に保つ役割も担っています。尿の濃縮・希釈やナトリウム・水の再吸収と分泌などによって調節されています。

体内の水分量が上手く調節されず体内の水分が異常に増加するとむくみ(浮腫)が出てきたり、体重が増えたりします。顔が腫れぼったくなったり靴が入りにくくなったりといった症状が出たりします。

腎臓の位置や大きさ

腎臓病によって腰痛が発症しているか知るために、腎臓の構造を簡単にご説明していきます。

腎臓の位置

腎臓は左右一対の臓器で腰より上の背中側に存在しています。詳しく説明すると第11胸椎から第3腰椎の高さに位置します。右側には肝臓があるため左腎より少し低い位置にあります。背骨を挟んで左右一つづつあります。

腎臓の大きさ

大きさは握りこぶし大より少し大きいぐらいです。形状はソラマメのような形をしています。ややくぼんだ側を腎門と呼び血管や尿管はここを通り腎臓に出入りしています。

腎臓疾患の場合に起こる痛み

腎臓が悪いときの痛みはどのようなものなのでしょうか。発症部位や原因、症状などについてご説明致します。

痛みが起こる場所

もし腎臓が原因であれば第10〜12胸椎、第1腰椎の付近肋骨脊椎角または肋骨脊椎角または12肋骨の直下の側腹部に痛みを感じることが多いです。簡単に言うと背中や腰、横腹などに痛みが現れやすいということです。それは腎臓がある場所の神経支配が関係しているからです。

放散痛の場合には実際に異常がある部分とは離れた場所に痛みが生じる特徴があります。例えば尿路結石の場合では痛みは、上部尿管に結石がある場合同じ側の精巣に痛みを感じます。それは神経の支配が精巣と同じ第11〜12肋間神経によるためです。

痛みの原因と症状

腎臓に何らかの原因で炎症が起こると腎臓やその周囲が痛くなります。その原因は腎・尿管結石や腎盂腎炎など腎臓の異常が考えられます。

腎・尿路結石は腎臓や尿管に結石ができる病気です。結石ができているため、尿の流れを防ぎ腎臓の圧が上昇し突然激痛を起こします。腹部の発作的な痛みに加えて同じ方の腰や背部の痛みが典型的な症状です。他に尿に血液が混じったり頻繁にトイレにいきたくなる、残尿感があるなど尿にも異常をきたすことがあります。

腎盂腎炎は膀胱から細菌が逆流してしまい腎臓に細菌が感染する病気です。腎盂腎炎には急激に発症する急性腎盂腎炎と繰り返し発症してしまう慢性腎盂腎炎の2種類があります。急性腎盂腎炎では腰・背中・脇腹の痛みや尿を出すときに痛みがあったり膀胱炎の症状があります。それに加え発熱や全身のだるさ、吐き気などの症状も見られます。慢性腎盂腎炎では軽い腰の痛みや微熱などが見られますが自覚症状が見られない場合もあります。

他にも様々な腎臓疾患が原因で腎臓に異常をきたしている場合があります。

腰痛以外の腎臓病の症状

腰痛だけでは腎臓が悪いと判断しにくい場合があると思います。腎臓が悪いと痛みの他にどのような症状があるのか見分け方をまとめました。腰痛の症状と合わせて以下の症状をチェックしてみましょう。

尿量の異常

腎臓は老廃物を濾過し不要なものを尿として排出する役割を担っています。健康な人の尿量は通常1000〜2000ml/日ですが、腎臓がうまく働かないと尿量に異常をきたすことがあります。

1日の尿量が400ml以下の時は頻尿、100mlの時は無尿と呼びます。頻尿は腎臓に流れる血流量が減ったり尿管た膀胱が閉塞していることにより起こります。無尿は腎皮質壊死など重篤な異常の可能性があります。

逆に1日の尿量が2500ml異常の時は多尿と言われます。多尿は腎臓の昨日が低下し尿の濃縮力が低下することで起こります。

尿の色の異常

尿の色調は通常淡黄色から淡黄色褐色ですが、尿量の変化によってその色調は変化します。尿量が多い時は透明に近い水のような尿となり、尿量が少ない時は濃い色になります。

尿が排尿直後から混濁している時場合も病的な可能性があります。尿に血液が混濁しているものを血尿となり、尿に細菌が感染していると濃尿となる。また白色に混濁しているものを乳び尿と呼びます。

むくみ(浮腫)

むくみは体から腎臓がうまく働かなくなり十分に水分が排出されていないために起こります。顔や足の甲、ふくらはぎなどに目立ちやすいですが、太腿の内側などを指で押すと圧痕を残す症状が見られることもあります。

浮腫の原因は腎臓の異常意外にも心臓や肝臓、内分泌系や栄養障害でも見られることがあります。

腎臓病による浮腫の代表として、腎炎やネフローゼ症候群、腎不全に伴うことが多いとされています。

だるさ(倦怠感)

だるさは腎不全の末期でよく見られる症状です。腎臓が働かなくなり尿毒素が蓄積されてしまうことで認められることがあります。他にも貧血が進行したり、体内の水分が増えてしまうことなど様々な要員でだるさの症状が現れます。

高血圧

腎臓には血圧を調節するホルモンを産出します。また尿を作ったり排出することによって体の水分量の調節やナトリウムや電解質の再吸収によって血圧を調節するがあります。そのため腎臓がうまく働かないと高血圧の症状が多く見られます。

高血圧と腎臓病の関係は悪循環がよく見られます。すなわち高血圧は腎臓病を引き起こし、その腎臓病が高血圧を悪化させてしまいます。

腰痛と腎臓病まとめ

腰痛が起こる病気は様々なものがありますが、腎臓病からくる腰痛はどのようなものがあるかご理解いただけましたでしょうか。ご説明の通り、腰痛以外の他の症状と合わせて現れることもよくあります。

腎臓は人体にとって大切な役割をたくさん担っているので、腎臓病の疑いがある場合は早めの診察をオススメ致します。

※本記事は情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、腰痛改善運営会社及び監修医などの専門家は責任を負いません。

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