株式会社ぜん

骨ピラ〜骨粗鬆症のためのピラティス〜

骨ピラティス
MENU

企画背景

我が国における平均寿命は男性80.98歳、女性87.14歳(厚生労働「平成28年簡易生命表参照」であり、世界においても有数の長寿国として知られています。一方で日常生活に制限のない期間とされる健康寿命は男性72.14歳、女性74.79歳と、特に女性においては、平均寿命と健康寿命の差は12.35年にも及びます。

つまり女性は人生の晩年に12年以上の間、日常生活に制限のある状態で生活を続けることになります。この大きな原因の一つが骨粗鬆症です。骨粗鬆症は、もともと人間のかかるあらゆる病気の中で最も多いといわれています。骨粗鬆症の有病率は、1,280万人(男性300万人、女性980万人)※1 で、骨粗鬆症予備軍まで含めると2000万人に達すると言われています。しかし骨粗鬆症は、自覚症状に乏しいため、日本では治療を受けている割合はわずか20%という報告があります。また要支援・要介護になる原因の1位は骨粗鬆症による骨折で、ロコモティブシンドロームの大きな原因となってます。※2 現在は症状が出なくても、いずれ腰痛や骨折を起こす危険が大きいと言われています。

また骨粗鬆症の有病率の約80%が女性です。特に40代後半を迎える女性は、更年期や閉経に伴い、女性ホルモンが急激に低下するため、健康寿命を阻害する様々な疾患のリスクが高まります。年齢別でみると、50歳以上の女性の4人に1人が骨粗鬆症になっています。

しかし、閉経後の女性が定期的に骨粗鬆症の検査を受けている割合は1割強にとどまり、一方で検査を一度も受けたことがない人が約4割にものぼることが明らかとなり、自覚症状が乏しい骨粗鬆症に対する一般の方々の認知・理解の薄さが垣間見れます。
骨粗鬆症への正しい知識と理解を広め、予防治療や症状改善として骨粗鬆症の疾患を持っている方でも安全に取り組める運動としてピラティスに取り組んで頂きたいと思い企画したものです。

※1 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版
※2 ロコモティブシンドロームとは「運動器症候群」のことで運動機能の低下や運動器の病気のために、 移動能力が低下し、 要介護になる可能性が高い状態。

ピラティスにおける骨粗鬆症への効果

骨粗鬆症改善にはいろんな要素からの取り組みが必要で、その中の欠かすことができない1つが運動です。骨は負荷をかけることで刺激を受けて強くなりますから予防・改善には運動が不可欠です。
理想としては骨粗鬆症にならないために走る、飛ぶなどの要素が入った運動が有効です。
しかし、骨粗鬆症の罹患者は、何かの拍子で骨折してしまうかもと運動への不安を抱いている方も多いです。
ピラティスは、リハビリテーションや介護の現場で実践されています。19件の論文で、腰痛、強直性脊椎炎、多発性硬化症、閉経後骨粗鬆症、側弯症、高血圧および慢性頸部痛のリハビリテーションにおけるピラティスの有効性を実証されています。
ピラティスで行う特有のエロンゲーション(からだを伸ばす動作を利用した新しいトレーニング方法)は、自分の体の扱い方を学びながら強度を自身で調整し、筋強化を図れるので骨密度の落ちた骨格に対してとても安全です。他にもピラティスは、骨粗鬆症に多くの効果をもたらします。
2017年2月の実験で骨粗鬆症の女性40人(平均60歳ほど)を対象とし1時間、週3回、6週間ピラティスを受けてもらった結果、すべての参加者の運動恐怖症、疼痛および生活の質のレベル、機能的状態など ※3 多方面で開始時より改善したことが分かりました。※4

このようにピラティスは、骨粗鬆症とその前段階の骨減少症の予防と対応の両方において重要な役割を果たすことができます。ピラティスのエクササイズは、脊柱や骨盤の動きに焦点を当てるものが多く、呼吸法と合わせながら、姿勢を整えることに重点が置かれているため、脊椎にかかる負担を減らすのはもちろん、骨折の起こりやすい部位を強化しながら行なうことが出来るため、他のエクササイズにも増して「骨を強くする」のに有効です。

※3 具体的に運動痛への恐れ、痛み、腰痛、転倒やバランス、動き、下肢筋力や上・下肢柔軟性、上肢柔軟性、生活の質(QOL Quality of Life)、不安、うつレベル、リウマチの機能障害、生活満足度ウェルビーイング
※4 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28107853 Complement Ther Clin Pract. 2017 Feb;26:68-72.参照

こんな方にオススメ

  • 骨粗鬆症のリスクファクターをもっている人
    (骨が減るような薬を服用している、家系的に骨が弱い、骨が細いなど)
  • 骨粗鬆症の予防をしたい方、興味がある方
  • ご家族に骨粗鬆症の疾患がある方
  • 医療従事者など

骨粗鬆症とは?

骨粗しょう症は、骨吸収と骨形成のことを骨代謝(骨の新陳代謝)の バランスが崩れることによって引き起こされます。バランスが崩れ骨の量(骨量)が減って骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。
腰や背中が痛くなったり、曲がったりして、骨折をおこすと寝たきりになることもあります。
骨粗鬆症になっても自覚症状がなく、痛みがありません。しかし、転ぶなどのちょっとしたはずみで骨折しやすくなります。骨折が生じやすい部位は、背骨(脊椎の圧迫骨折)、手首の骨(橈骨遠位端骨折)、太ももの付け根の骨(大腿骨頚部骨折)などです。
骨折が生じると、その部分が痛くなり動けなくなります。また、背中や腰が痛くなった後に、丸くなったり身長が縮んだりします。

骨粗鬆症の改善方法

骨粗鬆症の予防法・改善にはいろんな要素からの取り組みが必要で、その中の欠かすことができない1つが運動です。
骨は負荷をかけることで刺激を受けて強くなりますから運動は不可欠です。理想としては骨粗鬆症にならないために走る、飛ぶなどの要素が入った運動が有効です。
骨は固いので、一度つくられると変化しないようにみえますが、実際は絶えず活発な新陳代謝をしています。身体の細胞と同じで、丈夫でしなやかな骨を保つためには、古い骨を壊し、たえず新しい骨に作り変える必要があるのです。 これを骨代謝といいます。 人が生きている限り、骨も生きているので80歳になってもその働きは変わりません。高齢の方は、古い骨を壊す作用(破骨吸収)が、新しい骨をつくる作用(造骨)を上回ってしまうため、骨粗鬆症になってしまうことが多いので、カルシウムを充分にとり、適度な運動をすることも重要です。

レッスン詳細

ワークショップ内容

  • 骨粗鬆症ってどんな病気?正しい知識を得てもらう
  • ほかの運動よりピラティスが骨粗鬆症にいいのはなぜ?
  • 骨粗鬆症の予防治療と改善方法について
zen place