花粉症に対する、ピラティスの効果について

目のかゆみ・くしゃみ・鼻みず・鼻づまりなど、つらい症状に悩まされる花粉症。
今では、日本人の国民病とも言われる「花粉症」ですが、その割合は年々増え続け、現在、日本人の2人に1人が発症しているといわれています。

花粉症に対する、ピラティスの効果について

では、花粉症とはいったいどんな病気なのでしょうか。花粉症とは、スギやヒノキなどの植物から出る花粉が原因となり、くしゃみ・鼻水などのアレルギー症状を起こす病気です。季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれています。
空気中に浮いている花粉が鼻や目に侵入し、それが鼻腔内、目の粘膜内にあるマスト細胞にくっつくことで、異物に反応した身体からヒスタミン、ロイコトリエン、トロンボキサン、PAFなどの物質を放出されます。身体から出された物質により鼻や目の神経や血管を刺激し、くしゃみや鼻水といった諸症状が発症し始めます。

花粉症になる人の特徴は?

花粉症になる要因は、2つあると言われています。
1つ目は精神的な傾向によるもの、2つ目は身体的な傾向によるものです。

精神的傾向

  • 1. 食生活の変化
  • 2. ストレス

一般的にあげられるのは食生活の変化です。花粉症割合を年代別に見てみると、お年寄りよりも若者の花粉症の有病率が多いことがわかります。
昔に比べてインスタント食品やスナック菓子など、加工食品を多く摂取していることで、身体の抗体を下げ、アレルギー体質になりやすいと言われています。
次に、ストレスがその傾向にあると言われています。自律神経を乱す「睡眠不足」や「不規則な生活」も、ストレスの原因の一つになってしまいます。自分自身が自覚なくストレスを貯めていることも覚えておきましょう。

身体傾向性

  • 1. 胸骨が固い
  • 2. 頸椎が固い
  • 3. 肩甲骨周りの動きが悪い
  • 4. 骨盤の動きが悪い

上記4つに挙げたように、首や肩、胸周りが固かった理、動きが固かったり、そもそも動き自体が少なかったりする場合、花粉症になる傾向があると考えられています。更に「反り腰」「肩の緊張」「肩こり」「頭痛持ち」や、「胸郭に広がりがない」ことも、傾向の1つとしてあるようです。

花粉症は、薬を飲まずに、ピラティス・レッスンで治る?

zen placeでは、2019年から2020年の花粉症シーズンの前後にかけて、花粉症の症状がある男女に、ピラティスのレッスンと花粉症の改善効果の関係性を確認する試験を行いました。
試験は、週に2回、55分のレッスンを2か月間行なっていただくもので、アレルギー反応と関係が深いと言われる「自立神経」を測定しました。
その結果、受講前に比べて、肉体的疲労度が下がったり、自律神経バランスが安定し、健康状態が標準に戻ったという結果が出たのです。

以下は自律神経など、試験の前後で出た検査結果の一例です。

検査結果の一例

上記のように、ヨガ・ピラティスを生活に取り入れて花粉症が改善した人たちは、「背骨全体の動きが良くなった」「胸椎の動きが出てきた」など、実感を伴う改善も訴えており、花粉症の改善と背骨の動きには、一定の相関が見られることも分かりました。そういった人たちは、首肩の緊張が取れ、頭痛も改善し、呼吸が大きくなって背中まで呼吸が入るようになった、という花粉症以外の身体にも効果があったと実感しているようです。

上記の測定結果でもわかるように、ストレスなどが原因で自律神経や免疫のバランスが崩れると、少しの花粉に対しても過剰に反応してしまいます。ヨガ・ピラティスは体の細部に意識を向け、自分の身体をコントロールしていくエクササイズのため、背骨が正しい位置へと自律神経を安定させる効果があるのです。

ヨガ・ピラティスの効果

私たちのヨガ・ピラティスでは普段使われていない身体の部位にまで意識を向けることで神経に刺激を与え、過剰反応している脳に最適化を促し、全体バランスの回復を目指すものです。結果として花粉症が改善すると考えています。
また、妊娠中・授乳中の方や、眠くなると困る方、アスリートの方など、薬が飲めなくて辛い思いをされている方にもおすすめです。

ヨガ・ピラティスの効果