乳がんとヨガ Vol.3 ~ヨガとは?

乳がんとヨガをテーマに連載してきました。今回は、あらためて、ヨガとはどんなものなのか、ご紹介していきます。

身体かたいけどヨガできる?

乳がんとヨガ Vol.2 ~QOLを維持するために

ヨガというと身体が柔らかくないといけないと思う方も多いですが、これはがんに関係なく誰でもできます。
なぜかというとポーズを取ることだけがヨガではないし、それ手足どうなってるの??というような雑技団のようなポーズばかりではなく、やさしい動きからでもその方の身体の状態に合わせて始められるからです。

ヨガでは自分自身の内側に起こっていることを観察し気づきを向けていく時間にしています。

そもそもヨガって?

ヨガクラス

皆さんが思うヨガとは、どんなイメージですか?
ヨガはストレッチや筋トレとは違います。
どう違うかというと、呼吸法や瞑想などを取り入れながら行うこと。呼吸に意識を向けることで集中を促し、瞑想で善し悪しの判断せずにありのままに今自分のなかで起きていることに気づく練習をしていきます。
「ヨーガ・スートラ」という古くからある経典には、冒頭にヨガの目的であり定義についてこう書かれています。

“Yogas chitta vritti nirodha”
「ヨーガとは心の作用の止滅である」

風が吹いたり何か落ちたりすると水面が波立つように、私たちは日々起きている出来事に対して反応し、心が波立っている状態がほとんどです。
身体の癖があるように心にも癖はあります。

例えば、まだ起きてもいない未来に対してネガティブに想像して気持ちが落胆したり緊張したり不安になったり。その反対に理想を描いてワクワクしたり楽しくなったり期待することもあると思います。

今までの過去の経験や記憶をもとに未来に起きることを予測したり、過去の出来事にとらわれすぎてしまうことで、一喜一憂する自分の心に振り回されて疲れてしまいます。
無意識に物や人も部分的でしか見えていないけれど、それがすべてであるかのように、「これはこうであるべき!」「この人はこういう人だ!」というような見方をして好きや嫌いを決めていることもあると思います。

しかし、その波立った状態で物事を見ても歪んで見えるため、波立つ心を静めて本質を見る心のコントロールが大事になります。

ヨガではその練習をアーサナや呼吸法、瞑想を通して行なっていきます。
最終的にはざわついた心の働きを静め、脳の暴走をも静めていき、そうすると心の平穏が訪れるでしょう。

『 Vol.4 ~診断後のヨガの効果』に続きます

ヨガインストラクターNagisa
Nagisa
ヨガインストラクター

昔から薬などには頼らない家庭環境で育った為、できる限り自然治癒力を活かして治したく、ヨガを通じて少しでも心身の健康に導くサポートに関わりたいと思い今に至ります。
数年前に乳がんに罹患しましたが、ヨガのアーサナやマインドフルネスが肉体的にも精神的にも助けになったと感じています。 治療法は人によって多種多様ではありますが、ヨガをリハビリとして取り入れながら日常を快適に過ごせるようQOL(生活の質)を向上させていくお手伝いが出来ればと思っております。
  • ■Yoga Works200時間指導者養成講座修了(全米ヨガアライアンスRYT200)
  • ■Yoga Works300時間指導者養成講座修了(全米ヨガアライアンスRYT500)
  • ■Chuck Miller 18時間ホリスティックプラクティス修了
  • ■Yoga Tune Up® Therapy Ball Training Level1 修了
  • ■y4c(yoga4cancer)養成コース修了
  • ■YBR®ヤムナボディーローリング® Phase 1&2 修了
  • ■Tsuji式PNFテクニックベーシック取得