ヨガと食 Vol.1 「食事の基本」

みなさま、こんにちは。
ヨガインストラクター 兼 管理栄養士 Rinkoです。

ヨガと食 Vol.1 「食事の基本」

わたしは普段、zen place hot yogaでクラスを担当させていただいております。またその傍ら、管理栄養士として医療福祉施設にて従事しております。

この度ご縁がありまして、今回「ヨガと食」に関するコラムを書かせていただける機会に恵まれました。人は食べたもので出来ています。この切って切り離せない「食」に関して、新型コロナウィルスの影響下でヨガのプラクティスに勤しむ皆様の少しでも助けになれれば幸いです。すぐに実践できる内容ですので、楽しみながら読んでください。

まず1回目は基本の食事のお話。

ヨガをしている皆様はお詳しいかもしれません。
昨今健康ブームの中で、「糖質制限」や「脂質コントロール」、またヨガの練習を深めていく中で「マクロビオティック」「ベジタリアン」「ビィーガン」…と聞いたことがあるかと思います。食への価値観は多様化していますし、実際どれがいいのか悩む方も沢山いらっしゃいますね。お時間に余裕がある方はこれらを試して、ご自分に合う合わないを判断してもいいかもしれません。「〇〇を食べてはいけない」という価値観の押し付けは本来のヨガスタイルとは言えませんし、あくまでも、今の自分の生活様式にあった必要なものを摂ることを大切にしていただきたいと思います。

また、ヨガの八支則の教えの中にもあります。
執着することで心が迫り狂うこともあります。良いからと言ってずっと続けても良いですが、ぜひ決めつけずに7~8割くらいの気持ちで取り組み、心の声に耳を傾け欲してるものを食べることも時にはあっていいのではないでしょうか?ヨガは、バランス、平衡を大切にします。食については、その「バランス」がとれ、日本の栄養士会で推奨されているものがあります。今回はそちらを紹介致します。

https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou-syokuji.html

「食事バランスガイド」は、1日に「何を」「どれくらい」食べたらよいかの参考になります。食事の望ましい組み合わせと、おおよその量をイラストでわかりやすく示し、コマの形でガイドされています。

食事バランスガイド

※「食事バランスガイド」より引用

バランスよく食べることで、このコマが安定し、回転するようになっています。※この回転は「運動」につながると言われています。まるで、体と心の平衡を保つヨガのアサナのようですね。

以下に、具体的に説明していきます。

①主食 主に炭水化物の供給源である、ごはん、パン、麺、パスタなど。

主食

1つ(SV)=主材料に由来する炭水化物40グラム

炭水化物は糖質と食物繊維に分けられ、活動の基本となるエネルギーをしっかり摂ることができます。
毎回の食事の中で1番多く摂るものですので、少しの変更でも影響が大きいと言えます。
たとえば白米から玄米、雑穀に代える、パンは全粒粉にすると、自然に食物繊維をプラスすることができますね。

②副菜 主にビタミン、ミネラル、食物繊維の供給源でもある野菜、いも、豆類、きのこ、海藻など。

副菜

ス1つ(SV)=上記主材料の重量70グラム

副菜はおまけのおかずのように捉えられがちですが、SV数では主食の次に多く食べるのが理想の形です。
副菜、副副菜と2品にして摂取してもいいかもしれません。

③主菜 主にたんぱく質の供給源である肉、魚、卵、大豆製品を、主材料とする料理。

主菜

1つ(SV)=主材料に由来するたんぱく質約6グラム

ついついボリュームが増しがちな主菜です。
肉、魚など動物性に偏らず、大豆、大豆製品など植物性のものを摂取できたらいいですね。

④牛乳、乳製品 主にカルシウムの供給源である、牛乳、ヨーグルト、チーズなど。

牛乳、乳製品

1つ(SV)=主材料に由来するカルシウム約100mg

主菜と分け、わざわざ「牛乳・乳製品」の食べる量を指し示しているのは、日本人に不足しがちなカルシウムの大事な補給源として意識されているからです。
カルシウムとともに善玉菌を取り入れることのできるヨーグルトも重要ですが、乳製品にはたんぱく質や脂質も多く含まれており、量に気をつける必要があります。
ヨーグルトで該当するのは2パック(約165グラム)です。

⑤果物 主にビタミンC、カリウムなどの供給源である果実、すいか、苺など果実的な野菜など。

果物

1つ(SV)=上記主材料の重量約100グラム

ビタミンC、カリウム以外にも水溶性食物繊維の摂取が期待できます。習慣づけて毎日摂取してみてください。
ヨーグルトと合わせると、善玉菌と一緒に善玉菌の餌となる食物繊維も効率良くとれるため、おすすめです。

⑥その他

水やお茶は、食事や食間で十分に摂る必要があります。1日あたり、1.5〜2.5Lが目安です。ですが、水分は食事の中にも含まれていまで、そのため、食事以外での水の摂取は、1L以上を摂るようおすすめ致します。

菓子、嗜好飲料は食生活の楽しみと捉えられ、食事バランスガイドのイラスト上ではコマを回すためのヒモとして表現し、「楽しく適度に」と言われています。1日200kcalを目安にしてみてください。

その他

「バランスの良い食事をとりましょう」と言われています。
「バランス」とは複数の要素があります。栄養素、食材、食事量、食べるタイミングなどなど。今回、お伝えした「食事バランスガイド」は特に食材、食事量に特化しています。
実際食べたものをチェックしながら、すこしコマと向き合ってみませんか?
1週間もしくは3日間つけていただくと自分の食べ癖がわかるかもしれません。

食事バランスガイド

※「食事バランスガイド」より

次回からは、実際にヨガと栄養をどう結び付けていくか、今の自分の生活と結び付けていくかのお話をさせていただきます。