再生した月見台住宅、どうですか? #03
「今の自分」のためのハーブティー、だし麹を使ったおにぎりで一息。“自然体”を取り戻せる、高台の体験型カフェ『 ハーブと発酵のお店 木花 mocca』
ーー「今の自分」のためのハーブティー、だし麹を使ったおにぎりで一息。“自然体”を取り戻せる『 ハーブと発酵のお店 木花 mocca』でのひととき【再生した月見台住宅】
横須賀・長浦湾を見晴らす月見台住宅。1960年代に市営住宅として開発され、多くの人々が暮らしていたものの、徐々に静けさが広がり、いつしか時の流れを静かに刻むだけの場所となっていきました。
2020年には廃止され”天空の廃墟”とも称された、この場所が職住一体の“なりわい住宅”として息を吹き返したのは2023年のことです。 「再生した月見台住宅、どうですか?」では全3回に渡り、この場所でお店を営む方達をご紹介。
今回は、ハーブと発酵をテーマとした体験型のお店・木花 mocca。この自然に囲まれた空間で、店に込められた想いや深く関わりのある自然について、店主の野田真紀子さんに話を伺いました。

月見台の自然に囲まれた「木花 mocca」の誕生
店主の野田さんが、自身の店を開こうと決めたのは、約1年前のこと。以前からやっていた、ハーブ関連のワークショップを続けていくうちに、自分自身の場所が欲しい思いが強くなったといいます。
「大自然に囲まれたこの場所で、自然というものが大切な存在であることを改めて感じました。そこで「木」に「花」と書いて、『木花 mocca』と名付けました」
月見台住宅でお店をオープンした最大の理由は、「自然」の存在でした。

「自宅の近くで物件を探していたのですが、なかなか庭や植物があるような場所には出会えなくて。そんな時、月見台住宅に出会いました。海が見え、山もあるという豊かな自然に加えて、お庭がついていることが決め手でした。お庭で作ったハーブをそのままお茶にしたりメニューに取り入れたりすることは、ずっとやりたかったことなので、どんどん形にしていきたいです」

「今の私」に寄り添う、カウンセリングハーブティー
野田さんには、この日のためにおにぎりとスープセットを用意していただきました。
「ハーブと発酵のおにぎり2種&スープセットです。おにぎりの一つは、だし麹を乗せた大葉としらすご飯。もう一つは、ハイビスカスと塩を混ぜ込んだご飯に梅干しを乗せたものです。ハイビスカスには酸味があるので、ゆかりごはんのように楽しめます。スープは、味噌ベースで豚肉と野菜をたっぷり入れました。その上には、ルッコラとトマトが乗っていて、ハーブと発酵の掛け合わせをイメージして作っています」

また、店内には野田さんがブレンドした7種類のハーブティーをはじめ、甘酒を使ったラベンダーとブルーベリーのグラノーラ、季節限定のいちごとハイビスカスの発酵ジャム、だし麹、ハーブアイピローなどが並んでいます。
さらに、『木花 mocca』のもう一つの特徴として、「今の自分」にぴったりのハーブティーを用意する「カウンセリングハーブティー」があります。
一人一人の心身の声に耳を傾けハーブを丁寧に選びながら、今の自分に合ったお茶を作ってお届けするものです。

「今日、用意したハーブティーはエルダーフラワー、ヨモギ、ネトル、マリーゴールド、ローズヒップをブレンドしたものです。こちらは春のお茶として出している、浄化作用のあるお茶になります。ヨモギ、ネトルには血をきれいにする成分が含まれていて、春のデトックスティーとして出しています」

「誰かの笑顔が私の幸せ」。植物も人も自然体でいられる空間に
野田さんは、お店を運営するうえで大切にしていることの一つに「自然」というキーワードを挙げました。それはお店のコンセプトである「余白をつくり整える」にも通じているように感じます。

「『木花 mocca』は、ハーブの庭や内装においても自然にこだわっていますが、人間の『自然体』という意味合いも大切にしています。私自身もそうでしたが、みなさん、仕事や育児で忙しない毎日を送っているかと思うんです。
そういった時、自然体でいられるよう、5分や10分でも『余白』を作っていただきたい。無になる時間やハーブティを飲んでホッとする時間があるだけでも、内側から整う一歩になるはずです。内面から滲み出るような、自然な笑顔になれる人が増えてほしいと願っています」

最後に、野田さんが思う幸せについてお聞きしました。
「私にとっての幸せは、お客様や家族の自然体な笑顔を見ている時です。その笑顔に触れられた時、心から幸せな気分になりますし、そう言った瞬間が『木花 mocca』から生まれるように、していきたいです」


