しあわせのカタチ

ローカルシティ新潟島

ローカルシティ新潟島
02|元気な街を発信を続ける意味

新潟県新潟市。日本海と信濃川に挟まれた小さな島のような地域を、地元の人たちは親しみを込めて「新潟島」と呼んでいます。そんな、ちょっと珍しい島内にある上古町には、築100年の長屋を改装した複合施設「SAN」があります。

連載「ローカルシティ新潟島」では、「SAN」立ち上げ人・副館長の金澤李花子さんがひとつの場所を通して生まれる“何か”に目を向けて気付いた、心地良い暮らしへの糸口が綴られます。

第2回目は「人と地域を繋ぐ縁起物」というテーマで、商店街で毎年行われる餅つきイベントから感じたこと。

振る舞い餅に行列するお客さんに配ったチラシ。商店街にあるお店一つ一ひとつの個性が光るコメントが集まりました。

一緒につくる、地域の縁起物

上古町商店街は、二つの神社に面する門前の商店街。毎年1月には神社の参道でついたお餅が振る舞われる“カミフル餅つき”が催され、300人以上の近隣の皆さんが集まります。餅屋、和菓子屋、あんこ専門店など古くから商店街にあるお店と、手を取り合う大切な時間でもあります。

今年は2回に分けてお餅150食ずつ、計300食を振る舞うことに。商店街の人も含め、多くの人に楽しんでもらえるよう、それぞれの仕事を全力で差し置いて企画しました。

地元新聞や雑誌にもしっかり告知して…と、準備をせっせと進めていたのですが、当日は例年以上の悪天候に見舞われる予報。

そんな中でも、小さな子どもも含めて大勢の人が1時間前から整理券を目当てに並ぶ、この催しを安全で楽しいものにしたい。そんな思いを持って運営メンバーと話しあった末、各店舗の紹介パンフレットを制作したり、当日限定のオリジナルメニュー販売を各店舗にお願いしたり。

そうして、当日振る舞い餅に行列するお客さんに商店街にあるお店に立ち寄ってもらうきっかけをつくる好機と捉えてみることにしました。

伝統の景色に溶け込む人たち

カミフルもちつき当日。受付では近隣のお店で出されているオリジナルハーブティーや生姜飴(生姜を和三盆と湯で溶いたもの)で、お出迎え。その横では新潟伝統の万代太鼓の生演奏も始まり、足を止めて聞きいる人々の姿も。

「お餅をもらいに来た人」が、いつの間にか街の景色に溶け込み楽しむ人に。こうして、参加する皆さんとお餅つき、振る舞いは無事に終了しました。

準備の甲斐あり、周辺のお店にも回遊が生まれ、商店街が賑わう1日になり、そんな様子を見れば、どれだけ労力のかかる準備もまたやりたいと思ってしまうものですね(と自分の首を絞めるばかりですが...)。

こんな形で「ここで元気に今年も頑張ってますよ」と継続して発信していくことで、この街の景色は良い方に、明るい方向に、少しずつ変えられると思っています。

金澤李花子/合同会社踊り場 代表/複合施設SAN副館長/編集者

金澤李花子/合同会社踊り場 代表/複合施設SAN副館長/編集者

1993年生まれ。雑誌出版社にて編集・広告ディレクション、広告プロダクションでプロデュース業に携わる。2021年9月、地元・古町で複合施設〈SAN〉を立ち上げ。上古町SANを中心に地域活動を行いつつ、県内の自治体や企業のメディア編集や企画プロデュース等。『新潟古町100選』編集、新潟市上古町商店街振興組合 理事。

Instagram: kanazawa_rikako
上古町の百年長屋SAN

上古町の百年長屋SAN

住所:新潟市中央区古町通3−653
営業時間:平日9:30-18:00/土日祝10:00-18:00(火曜定休)
電話番号:025-378-0593、(繋がらない場合は、025-228-5739)

Instagram: furumachi_san
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