ヨガと食Vol.2「Food for Flexibility,Strength and Balance~オススメレシピのご紹介~」

こんにちは。ヨガインストラクター兼管理栄養士 Rinkoです。みなさま、新しい生活様式には慣れてきましたか?

ご自宅で過ごす時間が増え、食と向き合う機会が増えた方も多いかもしれません。コロナ禍以前よりいっそう皆様のヨガ練習が深まりますよう、今回も「ヨガと食」に関してお話させていただきます。

ヨガと食Vol.2「Food for Flexibility,Strength and Balance~オススメレシピのご紹介~」

早速ですが、「ヨガ」とは?

辞書を引いてみますとインドの六波羅蜜哲学の一種であり、五感の作用を制して精神統一、三味境の境地に入る黙想的な修行、と書かれています。また、この修行を利用した運動を中心に世界各国で行われているのが現在の「ヨガ」。正しい姿勢、呼吸法、瞑想法が自然の摂理に従って体系づけられており、心(マインド)身(フィジカル)の健康を保つものとしてされています。

また、「ヨガ」という言葉を直訳すると「つながる」「交わる」「融合する」「進むべき道」「ひとつになる」という意味があります。たくさんの意味を持ちますが、一つの言葉に決めることはせず、一つの価値観を押し付けることもしない、それがヨガの世界観の一つでもあります。

つまり、ヨガとは「マインド(心)とフィジカル(身体)を融合させ、感覚を研ぎ澄ましていくこと」。ここに、食が携わってきます。

ヨギーにとって大切なのは、「各自のライフスタイルにあった、食べ方、選び方を自分が責任を持って決める」ということ。ヨガを実践することで、自分の身体を学び、自分の身体への意識が高まります。「身体に何が必要か」を自分自身が感じ、身体の声に応えていく必要があります。そのために食と身体の知識を身につけておきましょう!

今日は、アーサナ(ポーズ)を通じて身につけるヨガの基本、

①柔軟にすること=Flexibility

②力をつけること =Strength

③バランス感覚を養うこと=Balance

の3つの考え方から、おすすめの食事法をご紹介いたします!

1.Food for Flexibility

Flexibiltyとは「柔軟性」「しなやかさ」という意味。日頃の様々なストレスや負荷を浄化し、心身ともにヨガを受け入れやすい状態になるための食事です。

おすすめの食材
野菜類・豆類・きのこ類・果物類・発酵食品・雑穀
献立のポイント
・消化、吸収がいいものを。油脂を控えめに、素材の味を丸ごと楽しめる蒸し料理や、具沢山のスープなどがおすすめです。胃腸に優しい調理法を選びましょう。

・食物繊維やオリゴ糖を含む野菜や大豆製品、発酵食品を中心に摂り、腸内環境を整えましょう。
Rinko's おすすめレシピのご紹介
蒸し野菜の豆腐味噌ディップ
蒸し野菜の豆腐味噌ディップ

材料(2人分)
お好みの野菜(おすすめは、キャベツ1/8個、人参1/3個、れんこん1/3個、きのこ類 1/3パック、いんげん3本、小松菜80g)
木綿豆腐100g、味噌小さじ1、白ごま小さじ1、オリーブオイル小さじ1

作り方
① 野菜を食べやすい大きさに切り、蒸し器に、いんげん、小松菜以外の野菜を並べて12分加熱し、いんげんと小松菜を加えてさらに3分加熱する。
② 水切りをした木綿豆腐に、味噌、白ごま、オリーブオイルを混ぜて、ディップを作る。
③ ①の野菜を②にディップしてお楽しみください♪
ぜひ旬の野菜でお試しください♪私はオリーブオイル以外にも、アボカドオイル、アマニオイル、えごまオイル等を使用したりしています。

2.Food for Strength

Strengthとは「強さ」「剛健」のこと。ヨガで行う様々なポーズに耐えうる筋肉を持った、たくましく健やかな身体を作っていきましょう。

おすすめの食材
野菜類・果物類・肉類・魚介類・卵・大豆製品・牛乳、乳製
献立のポイント
・良質なたんぱく質である卵、鶏肉、魚などに野菜を組み合わせることでバランスを取りながらも、しっかりとエネルギーを摂りましょう。

・たんぱく質の摂取源が肉に偏らないよう、魚介、乳製品をバランスよく取り入れましょう。鶏肉を使用する場合は皮なしの胸肉を使用し、脂質の量に配慮しましょう。
Rinko's おすすめレシピのご紹介
炊飯器で作るアジア風チキンライス
炊飯器で作るアジア風チキンライス

材料(2人分)
米1合、鶏がらスープの素小さじ1/2、鶏むね肉(皮なし)1枚、塩少々、こしょう少々、酒大さじ1、生姜1かけ、長ネギ 10cm ※付け合わせにベビーリーフ、トマト、キュウリ、レモンなどお好みで
*ソース*
ごま油大さじ1、ナンプラー大さじ1、長ネギの粗みじん切り5cm分、生姜のみじん切り1/2かけ分、醤油小さじ1

作り方
①米を研ぎ炊飯器の釜へ入れ、水を1合の目盛りまで入れ、鶏がらスープを入れる。
②ポリ袋に鶏むね肉を入れて塩、こしょう、酒を全体的にもみこんで10分ほどおいて下味をなじませ、炊飯器内の米の上に乗せる。千切りした生姜と長ネギをのせ、炊飯する。
③ソースの材料を混ぜ合わせる。
④炊きあがった鶏肉を取り出し食べやすい大きさに切る。
⑤ごはんと食べやすく切った付け合わせの野菜を盛り付け、ソースをかける。

以前、東南アジアへよく旅をしていました。旅先で食べた食事が忘れられず、しばしば作っています。写真のお米はジャスミンライスを使用していますが、日本米でも十分においしく召し上がっていただけますので、是非お試しください。

3 .Food for Balance

Balanceとは「帳尻を合わせる」「バランスをとる」という意味。

1.Food for Flexibilityと 2.Food for Strengthは週に1~2回程度、体の調整をしながら取り入れていくのがオススメですが、それ以外の食事ではFood for Balanceを中心に取り入れていきます。

Vol.1の「食事バランスガイド」を利用して、日常的に口にしていく食事の考え方の中心にしていきましょう。

主な食材
肉類・魚介類・卵類・大豆製品・野菜類・果物類・牛乳、乳製品類・スパイス
献立のポイント
・バランスを意識。一汁三菜を基本に、彩り豊かな野菜や果物を主食や主菜と組み合わせるて数種類の食材を取り入れることができる。

・ハーブやスパイスなどを取り入れ、調味料を変えたり、その日に合わせた味付けで飽きないよう工夫を!
大妻女子大学で行われた管理栄養士スキルアップセミナーで提供された昼食

この写真は昨夏、大妻女子大学で行われた管理栄養士スキルアップセミナーで提供された昼食です。懐かしい学食スタイルではありますが、バランスがとれている充実した内容でした。きのこ生姜ごはん、ラタトゥイユ、竹輪と野菜のカレー揚げ、しそとみょうがの香味和え。旬の夏の食材をふんだんに利用しており、味も栄養価も抜群です。

上記のメニューを簡単にアレンジしたレシピをご紹介します!

Rinko's おすすめレシピのご紹介
簡単おいしいきのこ生姜ごはん

材料(2人分)
米1合、お好みのきのこ 数種類、新生姜(なければ生姜)、醤油大さじ1、酒大さじ1

作り方
①きのこを食べやすい大きさ、生姜を千切りにする。
②上記材料を洗った米と規定量の水とともに炊飯する。

生姜の香りのよいごはんで食欲をそそります♪

Rinko's おすすめレシピのご紹介
野菜たっぷりラタトゥイユ

材料(2人分)
茄子1本、ズッキーニ1本、玉ねぎ1/2個、パプリカ1/2個、ベーコン60グラム、すりおろしニンニク小さじ1/2、トマト缶200グラム、塩こしょう少々、オリーブオイル大さじ1

作り方
①材料を食べやすい大きさに切る。
②弱火で熱した鍋にオリーブオイルをひき、すりおろしニンニクを炒める。香りがたったら中火にし、玉ねぎとベーコンを炒め、玉ねぎがしんなりしたら残りの野菜を加えて炒める。
③全体に油が回ったら、トマト缶を入れて強火にして、煮立ったら弱火にして20分煮込む。具材に火が通ったら、塩、こしょうで味をととのえる。

これからの季節、夏野菜を楽しむ美味しいレシピです♪

Rinko's おすすめレシピのご紹介
竹輪と野菜のカレー揚げ

材料(2人分)
竹輪4本、かぼちゃ40グラム、いんげん3本、れんこん1//2本

*衣*
水大さじ2、薄力粉大さじ2、カレー粉小さじ1
揚げ油 適量

作り方
①竹輪は縦半分、かぼちゃ、れんこんは5㎜ほどのスライス、いんげんは食べやすい大きさに切る。
②衣の材料をボールに入れ混ぜ、竹輪と切った野菜を衣にくぐらせる。
③フライパンの底から1㎝ほどの高さまで油を注ぎ、160度に温まったら、衣にくぐらせた材料を揚げ焼きする。
④全体がきつね色になったら、油切りをし盛り付ける。

片付けが大変な揚げ物も、竹輪であれば簡単にフライパンで作ることができます!カレースパイスの香りが食欲を掻き立ててくれる、夏にオススメのレシピです♪

Rinko's おすすめレシピのご紹介
しそとみょうがのさっぱり香味和え

材料(2人分)
青菜(ほうれん草、小松菜など)80g、みょうが1個、しそ1枚、醤油小さじ1、かつお節少々、白いりごま少々
揚げ油 適量

作り方
①みょうがは薄切りにして、水に10分さらす。大葉は軸を除き千切りにする。
②青菜を茹で、食べやすいよう切る。
③水気を切った野菜に、醤油、かつお節、白いりごまを入れ和える。

みょうがのアクを抜くと食べやすくなります。しそと一緒に香りをお楽しみください♪

食事はヨガの一環です。栄養が整うことは身体の健全さを生み出すだけではなく、脳で潤滑な思考も形成するための大切な役割を担っています。

今回ご紹介した3つのセオリー用いた食事法を、皆様のライフスタイルの選択肢のひとつにしていただければと思います。偏った食経験や食習慣ではなく、自分の体と向き合って積極的に自分で確認していくヨガ実践者になりましょう!

ヨガをする目的、ライフスタイルも人それぞれ。押し付けたり押し付けられたり、他者を否定したりしなかったり…ヨガの考え方からも、今自分自身が求めている食事を自分自身で組み合わせていくことが重要。

次回はヨガと食事のタイミングを中心に、消化吸収、栄養素の働きなどをお話してまいります。お楽しみに♪