ピラティスを通して自分の特徴を受け入れる。インストラクターRie.Yが語る「大人の発達障害」との付き合い方

2022年5月、研究により、成人女性の注意欠陥・多動性障害(ADHD)症状にピラティス・エクササイズが有効である可能性が、発表されました。
発達障害は、生まれ持った脳の機能の「特徴」です。病気ではないため、治すことを目的とした治療ではなく、個々の特徴や環境に合わせ、生活しやすくしていく為の療法がとられます。その行動の一つに、ピラティスが有効である可能性が示されました。

自分の特性をピラティスを通して受け入れることができるようになり、生きるのが楽しくなった!」と語るのは、大学生時代に社交不安障害(SAD)を発症、ADHDが発覚したzen placeピラティスインストラクターのRie.Yさん。

今回はRie.Yさんに、ありのままの自分を受け入れ、生きづらさを解消するきっかけになったピラティスについて、インタビューしました!

今回インタビューしたのは・・・

Rie.Yさんの写真
ピラティスインストラクターRie.Yさんzen place 渋谷スタジオ所属
BASI Certified Comprehensive Instructor

静岡県焼津市出身。両親のもとで弟と共に育ち、現在はポーランド人の夫と共に暮らす。
学生時代に社交不安障害(SAD)を発症、その2年後にADHDが発覚。

プロフィールページ

「他の人が普通にできることが、できない」自分の特性に気付いた学生時代

ピラティスレッスン中のRieさん ピラティスレッスン中のRieさん

−発達障害に気付いたきっかけについて、詳しく教えてください。

大学で、精神保健福祉士という、精神障害・発達障害がある人へのサポートをする資格が取れる学科を専攻していました。その学びの中で発達障害の存在を知り、「私もこれに当てはまるかも」と気付いたことがきっかけです。

私は幼い頃から、緊張すると汗が止まらなくなる症状に悩んでいました。
小学生の時から、クラスの前で発表する時に赤面してしまったり、汗が止まらなくなったり…高校への通学の時も電車が苦手で、途中で降りてしまうこともありました。
それでも、症状はあまり気にならなかったのですが…。大学生になり上京すると、満員電車や駅構内の人の多さなどから多汗の症状が悪化。

学校の心療内科で「社交不安障害(SAD)」の診断を受け、そのカウンセリングの過程で自分が発達障害(ADHD)であることが発覚しました。

−大人になってから発覚したんですね。自分がADHDだと知ったときはどのように感じましたか?

大学でADHDについて学んだ時は、ADHDの特徴として「じっとしていられない」というような多動の症状が印象的だったので、自分もADHDの可能性があるとわかったときは、とても驚きました。しかし、不安障害の症状に加え、「普通の人ができることができないことがある」という感覚があったので、納得はしました。

特に私は、注意が散漫になりやすく、頭の中に常にいろいろな情報が溢れている状態で、一つのことに集中するのがとても苦手です。

誰かと話している時、別の人の会話が気になったり、他の人のことが気になって自分のことに集中することができなかったので、ADHDの特徴に当てはまると思いました。

不安のループから抜け出せず、大学を留年。カウンセリングの効果は実感できず…

−日常生活で、どのような時に生きづらさを感じていましたか?

ターミナル駅や大学構内の人の多さに心の不安が強く出てしまい、汗が止まらなくなってしまうことがよくありました。

不安状態になってしまうと、「ダメなこと」 というスイッチが入ってしまい、「どうしよう、どうしよう」と思考が止まらず気持ちが焦り、もっと汗をかいてしまう、それをループする…そんな状態でした。

お好み焼き屋さんでアルバイトをしていたんですが、お客さんの前でお好み焼きを作るのにもプレッシャーを感じてしまい…汗が止まらず、「どうしよう」という不安のループから抜け出せなくなってしまうことで、アルバイト中のミスなども多かったと思います。

他の人が当たり前にできることが、自分はできないということがあり、すごく悩みました

大学3年生の頃は、電車を途中で降りてしまって大学まで行くことができなかったり、行っても帰ってきてしまったり、時間の管理が苦手なこともあり家を出なきゃいけない時間に出られなかったり、学校に行くのを諦めるサイクルになってしまい、大学を留年しました…。なんとかしなければ、と思いましたね。

−ADHDの症状に対し、治療などは受けましたか?

大学内の心療内科で、カウンセリングと投薬での治療を受けていました。カウンセリングでは、心を落ち着かせる呼吸などを教わりましたが、あまり効果は感じられませんでした…。

また、カウンセリングと並行して抗うつ薬やストラテラという薬を飲んでいました。薬を飲んでしばらくすると気持ちが落ち着くような気がしたので、その薬は継続して飲んでいましたね。

その後、別の病院への転院と、ピラティスの効果のおかげで、薬を飲まなくても大丈夫になっています。

心の不安への効果に期待しピラティスを始めるも、すぐに効果は実感できず…

心の不安への効果に期待しピラティスを始めるも、すぐに効果は実感できず第一子を妊娠中の今も、毎日のピラティスは継続中

−Rieさんの変化に繋がった、ピラティスとの出会いを教えてください!

就職について考えた時に、「自分の症状を良くしたい。そして、誰かのことも良くしたい」と思い、それが叶う仕事を探していました。企業を探す中でヨガ・ピラティスが心の不安にいいと知り、株式会社ZEN PLACEに入社したのがきっかけで、ピラティスに出会いました。

内定が出て入社半年前からピラティスを始め、入社後は1日2本のレッスンを受けていました。

―1日2レッスンですか! ピラティスを始めて、どうでしたか?

しばらくは、レッスンに全然集中できませんでした…。

最初は大型店舗に通っていたので、人の多さが気になり、レッスン前からそわそわ状態。

レッスンが始まってからも、周りの受講生が気になってしまい、インストラクターの声は聞こえているけど頭には入っていませんでした。

ピラティスが心に効果をもたらす為には「集中すること」が鍵となるので、最初の頃は正直、ほとんど効果を実感できませんでした…。

「薬が必要無くなった。」ピラティスがもたらした日常生活への変化

「薬が必要無くなった。」ピラティスがもたらした日常生活への変化
脳への効果を引き出すには、集中力が鍵となる

―最初は効果を感じられなかったということですが、変化を感じはじめたのはいつ頃ですか?

1日2本のレッスンを受け始めてから半年したころ、少しずつ自分に集中できるようになり、変化を実感しました。

レッスン前に緊張してしまっても、レッスンの中盤ごろには集中できるようになり、自分が動いている感覚を感じられるように。集中力が出てきたと実感してからはあっという間で、だんだんレッスンの最初から集中できるようになり、レッスン後の「脳がスッキリする感覚」もわかるようになりました。

同時期に、電車に最後まで乗り切れるようになったり、薬を飲まなくても大丈夫になったりと、日常生活にも良い変化がありましたね!

−ピラティスの効果により、薬に頼らなくてもよくなった…ということでしょうか?

ピラティスの効果と、転院による治療方針の変更と、両方ですかね。

引っ越しに伴い病院を変えることになり、新しい病院は薬ではなく食事や行動で変えていく方針だったんです。

そのきっかけと、ピラティスの効果により少し自信がつき、薬が必要なくなりました。

「こうあるべき」という固定概念をほぐして、どんな自分も受け入れるポジティブマインドへ。

「こうあるべき」という固定概念をほぐして、どんな自分も受け入れるポジティブマインドへ。
注意力が分散されるので、一度にたくさんのクライアントさんを見ることができるんです、と語るRieさん

−ピラティスを始めてから、仕事や生活はどのように変化しましたか?

自分を受け入れられるようになったことで、いろいろな変化がありました。

ADHD特徴である、注意散漫なところ、物事の道筋立てることやスケジュールの管理が苦手であることを受け入れ、前向きに捉えたことで強みに変えられたのは、人生の大きな収穫です!

注意散漫な部分は、いい意味でレッスン中に人より多くのクライアントさんをより良くするポイントに気づき修正できるという強みに変わり、物事の道筋立てるのが苦手なところ、スケジュール管理不足なところは、一緒に働くチームに自分の特性を伝えることで、フォローしてもらえる環境になりました

以前は人と話すのが苦手で、目を見て話すことができなかったのですが…今は、話す相手の目を見られるようになり、会話を楽しむことができるようになりました。これも私にとっては、すごく大きな変化です。

人前に出た時の「怖い」「変だなと思われたらどうしよう」という感情が減り、多汗の症状も緩和しました。以前はタオルを手放せませんでしたが、今はもう要りません!また、衝動性がピラティスを始めたことで緩和され、行動に移す前に少し考えている時間が持てるようになったという変化もあります。

そしてなにより、生きづらい世の中だったのが楽しく毎日が充実して過ごせるようになりました!

ピラティス・ヨガに出会って人生が180度変わって毎日を自分が楽しく過ごせるようになりました
自分と同じ悩みを抱える方のサポートをしていきたい、と笑顔で語るRieさん

−なぜピラティスが、ADHDという特性を受け入れるのにつながったと思いますか?

ADHDは、記憶の整理や感情のコントロールに関わる脳の前頭前野と、衝動の抑制に関わる側坐核という部位において、ドーパミンなどの神経伝達物質がうまく働かないため、その機能が低下していると考えられています。

ピラティスは、深い集中の中で動くことで瞑想をした時と脳が同じ状態になり、前頭前野、側坐核が機能的に働き、ドーパミンの分泌が促され、集中力が上がったり、パフォーマンスを上げたりすることができたのかなと感じています。

私の場合は、好きなこと、やりたいことを仕事にすることが、集中力アップに繋がったようにも思います。レッスンを受講するという達成感を繋げることが習慣化し、モチベーションが維持できました!

ADHDは日常のルーティーンワークや自分の欲求、意欲や感情をコントロールする機能がうまく働かないという特性があります。

科学的根拠としてはうまく説明できませんが、ピラティスを続けていたことで、「こうあるべきだ」「白黒つけたい」というような頑固な考え(固定観念)が変わり、できない自分を許せるようになった、トライしている自分を認められるようになった、だから周囲にもオープンに伝えることができたと感じます。

マインドの部分での変化があったからこそ、特性を受け入れることができるにようになり、さらに苦手な部分を工夫してカバーすることができるようになったと思います。

さらに、自分の特性を長所に変えられるポジティブさ、強さも培われたと感じます!

私は、ピラティス・ヨガに出会って人生が180度変わって毎日を自分が楽しく過ごせるようになりました。今は、かつての自分と同じ悩みを持っている方が、毎日を少しでも前向きに、楽しく過ごせるようにお手伝いをしていきたいと思っています。

−自身の特性を受け入れることで、ポジティブなマインドに変化したRieさん。 本日は、ありがとうございました!

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