猫背になると見た目が変化するだけでなく、身体的な不調を招くこともあります。「背中や腰が痛い」「最近、疲れやすい気がする……」などと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、猫背矯正に効果的なエクササイズを紹介します。姿勢が崩れる原因やセルフチェック方法についても併せて解説するため、症状の改善を目指す方に役立つ内容です。ぜひ参考にしてみてください。
目次
猫背になる原因は?

背筋は本来S字状にカーブしているものですが、「胸椎(きょうつい)」と呼ばれる胸の骨が極端に曲がってしまうと猫背と呼ばれる状態になります。近年は猫背に悩む方が少なくありませんが、なぜこのような状態になってしまうのでしょうか。ここではまず、猫背になる原因について解説します。
筋力の低下
猫背になる主な要因は運動不足です。筋力が衰えると、バランス感覚や重心のコントロールに悪影響を与える恐れがあります。特に身体を支えるおなか周りの筋力が弱くなれば、正確な動作や姿勢の維持は、より難しくなるでしょう。
また、筋肉の柔軟性も重要です。身体が硬くなると動きが制限されるため、正しい姿勢に戻すまでに時間がかかります。定期的な運動習慣を取り入れて、身体機能の向上に努めましょう。
生活習慣の癖
近年スマートフォンやパソコンの普及により、長時間同じ姿勢を続けることが増えてきました。画面を見上げたり、前かがみでデバイスを覗き込んだりすることで、首や背中に負担がかかり姿勢の悪化を招く要因となります。また、そのような状態を続けていると骨盤が少しずつ後ろに傾き、猫背が誘発されるため注意しましょう。
さらに、普段から足を組む癖や同じ方の肩でバッグを持つ癖がある場合なども、左右のバランスが崩れて身体のゆがみにつながることがあります。姿勢を改善し健康な状態を維持するためには、一度生活習慣を見直すことが大切です。
日本人の体形や文化も猫背の要因に!
日本人の多くが、「猫背」あるいは「猫背予備軍」であるといわれています。姿勢が悪くなる主な要因は、身体の仕組みと文化的な影響です。欧米人と比べると骨格が小さく筋肉量も少ないため、肩や背筋に負担がかかり姿勢が乱れやすくなります。
また、正座やお辞儀などの文化や、低姿勢が美徳とされる価値観などの影響も大きいでしょう。欧米は、お辞儀をしたり床で生活したりする習慣もないため、背中が丸くなりにくいと考えられています。
タイプ別|猫背の特徴と気を付けたい症状

一言に「猫背」といっても、必ずしもみんなが同じ状態にあるとは限りません。猫背のタイプは4種類に分類できます。ケースによって現れやすい症状が異なるため注意が必要です。自分がどのタイプに当てはまるか、チェックしてみましょう。
背中の下のほうが丸くなっているケース
腰や背中の下部(下位胸椎)が丸く曲がっている猫背は若い人に多く見られ、インナーマッスルや筋力の低下が原因になっていると考えられます。また、腹筋運動により腹筋上部だけが鍛えられた場合も、肋骨が下方向に引き寄せられて、背中の下側に丸みが出ることがあるようです。
このようなケースでは、椎間板ヘルニアや便秘、腸の不調といった症状が現れる可能性があります。骨盤のゆがみが見られることもあるため、股関節や下腹部をほぐすようなエクササイズを取り入れましょう。
背中の上のほうが丸くなっているケース
「巻き肩」と呼ばれる、背中の上部(上位胸椎)が丸まっている猫背は、首が前に出ていることや、胸周りの筋肉に引っ張られて肩が前方に引き寄せられてしまうことが原因とされています。長時間のデスクワークやスマートフォンの操作、料理、掃除などをする方に多い症例です。
この状態をそのままにすると、肩こりや頭痛といった症状を引き起こす恐れがあります。また、肋骨や胸椎に過度な圧力がかかると、呼吸に影響を与えることもあるため注意しましょう。首や胸、肩などのストレッチを導入して柔軟性を高める必要があります。
背中全体が丸くなっているケース
高齢者に多く見られる、背中全体が丸く湾曲している猫背は、運動不足や加齢が主な原因とされており、背筋の筋力が弱まることで姿勢を保ちにくくなってしまうと考えられています。
このタイプによく見られる身体的な症状は、胃の不快感や胃酸過多です。また、背部を通る神経が圧迫されると、胃や肝臓の機能が低下することがあります。
反り腰を伴っているケース
反り腰になることで下腹部が前に出てきてしまう状態のことです。背中のS字カーブが強くなるため首が前に突出しやすく、腰や首に大きな負担がかかります。
このタイプに見られる主な症状は腰痛や内臓の不調です。また、下っ腹がぽっこりと前に出てくるため、「太った」「おなかだけ痩せない」などと感じる方もいます。腰周りをほぐすエクササイズを導入すると共に、日常生活の中でもできるだけ正しい姿勢を心がけましょう。
猫背のセルフチェック方法
不調を感じてはいるものの、「猫背なのかは分からない」「自分では判断できない」と悩んでいる方もいるでしょう。自宅でも簡単にできるセルフチェック方法を紹介するので参考にしてみてください。
【チェック方法と手順】
- 背中側に壁がくるようにして自然に立つ
- そのまま壁にくっつくよう、ゆっくりと後ろに下がる
- 身体のどの部位が壁とくっついているかを確認する
【チェックの結果】
| 目安 | 状態 |
|---|---|
| よい姿勢 | 頭部:後頭部が壁に触れている 腰:壁に触れておらず、若干の隙間がある かかと:壁に触れている |
| 猫背 | 頭部:後頭部が壁に付かない 腰:壁にぴったりとくっついている かかと:壁に付かない |
| 反り腰 | 頭部:後頭部が壁に付かない 腰:壁との間に握りこぶし1個分の大きな隙間がある かかと:壁に付かない |
| ストレートネック | 頭部:後頭部が壁に付かない 腰:壁との間に若干の隙間がある かかと:壁に付かない |
また、「仰向けで寝ると違和感がある」「下っ腹が出ている」「腰に痛みがある」といった場合も、猫背の可能性があります。これらの特徴に当てはまる場合は、各自の症状に合わせて適切な対策を取り入れてみましょう。
猫背を改善するメリット
猫背を矯正すると、頭痛や腰痛などの身体的な不調が軽減されるだけでなく、さまざまな健康上のメリットがあるといわれています。期待できる効果は以下の通りです。
- 疲労を感じにくくなる
- 自律神経が整う
- 冷えやむくみが解消される
- スタイルアップする など
筋肉や血管の圧迫が解消されることによって、血流がよくなり冷えやむくみが減少すると考えられています。また、集中力の向上や自律神経のバランスが整う、疲労を感じにくくなるといった効果が表れることもあるでしょう。さらに、姿勢が正しくなれば身体全体のラインが整い、見た目が引き締まる可能性もあります。若々しい印象を取り戻したい方は、猫背の改善を目指しましょう。
日常生活で取り入れよう!猫背を改善する6つの方法

猫背の改善には、身体機能の向上やスタイルアップなどさまざまな効果が期待できます。しかし、具体的にどのような取り組みを導入すればよいのでしょうか。ここでは、毎日気軽にできる猫背の改善方法を6つ紹介します。できることからひとつひとつ日常生活の中で取り入れ、姿勢改善を目指しましょう。
矯正ベルトを活用する
猫背の改善には矯正ベルトなどのグッズが有効です。背中や肩などの動きをサポートしてくれるので、正しい姿勢を維持するのに役立ちます。装着するだけでよいため、手間や時間がかかりません。身体にフィットするものを選ぶと、より快適で適切なサポートが得られるでしょう。
長時間同じ姿勢になるのを避ける
パソコンやスマートフォンなどのデバイスを使用すると、目線が下に向くため首が前に出やすくなり猫背を誘発する恐れがあります。パソコン画面の高さを目線と合うように調整したり、椅子の高さを変えたりしながら、作業環境の改善を目指しましょう。また、定期的に休憩を挟むなどして長時間同じ姿勢になるのを避けることも重要です。軽いストレッチや深呼吸をして、心身をリラックスさせましょう。
整体や整形外科に通う
自分で姿勢改善するのが難しいと感じる場合は、整体に通い身体をほぐしてもらうのもひとつの方法です。関節や筋肉の柔軟性が向上し、動きが改善されるなどの効果を期待できます。ただし、整体はあくまで補完療法です。万が一身体に強い痛みや不調がある方は、整形外科などの医療機関を受診しましょう。適切な治療を受けて根本的な問題を解決する必要があります。
筋トレやストレッチで筋肉をほぐす
運動不足により筋力が弱まったり、筋肉が硬くなったりすると、正しい姿勢をキープすることが難しくなります。運動やストレッチを導入して、筋肉の質を高めて猫背を予防しましょう。特に、背中や腰周りの筋肉にフォーカスしたストレッチが猫背の改善に効果的です。
体幹を強化する
インナーマッスルは身体のコア(体幹)にある筋肉で、この部位を強化すると身体の重心が安定し、正しい姿勢を保ちやすくなります。インナーマッスルに直接アプローチするエクササイズを取り入れましょう。また、普段から正しい姿勢を心がけることも大切です。日常生活の中であまり使用しないような筋肉もしっかりと動かすことで、コア部分の筋肉によい刺激を与えられます。
ピラティスを習慣化する
正しい姿勢を長時間維持できるようになりたい方は、ピラティスを習慣化しましょう。ピラティスが猫背矯正に与える効果は以下の通りです。
- インナーマッスルを強化できる
- 柔軟性を高められる
- 身体のバランスが整う
- 見た目が変化する
ピラティスにはさまざまなエクササイズ方法があり、身体を隅々まで丁寧に動かしながら、各部位にアプローチします。「背筋が弱い」「巻き肩になっている」などその時々の悩みに合った方法を導入しながら、猫背の改善を目指しましょう。
猫背矯正におすすめ!ピラティスの簡単エクササイズ3選
ピラティスのエクササイズは、筋肉をほぐし柔軟性を高めるのに効果的です。また、ほどよく身体を動かすことで、幸せホルモンと呼ばれる脳内物質の発生が促進されるといわれており、心身のリフレッシュにもつながります。筋肉が硬くなっているときや、猫背が辛いと感じたときなどに適宜導入しましょう。ここでは、猫背改善におすすめのピラティスを3つ紹介します。キャットストレッチ
キャットストレッチはピラティスのウォーミングアップにも導入されている定番のストレッチです。猫のように背中を丸めたり伸ばしたりしながら、背筋や腰の筋肉をほぐします。
【キャットストレッチのやり方】
- 膝を丸めた四つん這いの姿勢になり、手を前方に伸ばす
- 少しずつ腰を上げて、背中全体を丸める
- 背中を丸めたまま、ゆっくりと手のほうに体重を移動させる
- 息を吐きながらお尻を後方へ動かす
- 息を吸いながら前方へ移動する
- 4と5の工程を数回繰り返す
ペルビックカール
ペルビックには「骨盤」という意味があり、ペルビックカールは骨盤のゆがみ矯正に有効なエクササイズです。反り腰になっている方や腰痛の症状がある方にも適しています。
【ペルビックカールのやり方】
- 仰向けで寝て、膝を90度の角度に立てる
- 足は股関節幅に開き、手は腰の横に置く
- 一度息を吸い、吐きながら腰をゆっくりと持ち上げる
- 膝から肩までが一直線になるまでお尻を上げたら息を吸い、吐きながら腰をゆっくりと下ろす
- 3と4の工程を数回繰り返す 背骨を丁寧にひとつずつ動かすことを意識しましょう。
チェストリフト
チェストリフトは腹筋を使用して身体を丸めるエクササイズです。おなか周りや腰周りの筋力強化に役立ちます。
【チェストリフトのやり方】
- 仰向けで寝て、膝を立てる
- 指を組んで頭の後ろにセットする
- 軽く頷き、頭と胸をみぞおちまで持ち上げる
- 一度息を吸い、吐きながら身体を元の位置に戻す
- 骨盤を安定させた状態で4と5の工程を数回繰り返す
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猫背を引き起こす主な要因は、筋力の低下や習慣的な行動の癖です。そのまま放置すると、腰痛や胃もたれ、冷え性などにつながる恐れがあります。ピラティスやエクササイズを取り入れながら、体幹強化に努めましょう。
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