花粉症は、片頭痛と同じく、脳の予測エラーなのではないか?

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花粉症の季節がまた来ました。今年は例年に比べて5倍の花粉量だそうです。
花粉症の季節が来るといつも思います。
どうしたら花粉症をゼロにできるだろうか?

zen placeに通ってくださる会員さんにも多くの花粉症の方がいらっしゃいます。そして多くの人が改善していく、なかには完治していくのを数多く見ています。
もともとzen placeピラティス、ヨガは、アトピーやアレルギー全般の改善に効果があることは経験則としてわかっていました。
しかし、これを再現性80%以上というような形でできる方法、そしてその科学的な原理を見つけ出すことはできていませんでした。

そういう中で、5年ほど前に、花粉症の社員30人を集めて、花粉症の改善、完治を3か月で目指すプロジェクトをおこないました。
花粉が飛び始める3か月前の10月から3か月で花粉症を改善、完治するというプロジェクトでした。
多くのピラティス、ヨガを日々やっているEducator社員はあまり花粉症の人間は少なく、その30人は入社したばかりの人、あるいは訪問看護の看護師などが多くいました。
そのメンバーの花粉症レベルは様々で、病院の薬を毎日飲むことが必要な重度の人から、薬なしでマスクは絶対必要なレベルの軽度なレベルまでいました。
中には中学2年生から発症してそこから30年間は毎年病院の薬を日々飲み続ける必要がある人もいました。

プロジェクトの始まりで、まずこの30人の身体的な特徴、精神的な特徴を見出すこととしました。
その際に精神的な特徴はあまり見いだせなかったのですが、身体的特徴としては、首と肩周り、そして胸の上部に固さがある、つまりは頸椎と胸椎の動きがスムーズではないという特徴があることがわかりました。
そこで、この3か月間にピラティスを通してこの改善を図ることで花粉症の改善を図るというテーマを掲げました。
3か月間のうちでやってもらうことは、2つ決めました。
1つは、週3回以上通常のピラティスのグループレッスンを受けてもらうこと。
そしてもう1つは毎朝起きたときに、頸椎と胸椎を特に意識して背骨をなめらかに動かすロールダウンを10回おこなってもらうこと。

これをおこなった結果は素晴らしいものでした。ほぼすべての人が改善、ほとんどの日をマスクなしで過ごせるレベルまで改善しました。
完治といっていい人も数多くいました。過去30年間病院の薬を毎日飲んでいた人も薬なしで過ごせるレベルまで改善しました。

この結果から私はなぜこういう結果がおきたのだろうか、という身体の中で起きているメカニズムを探し出したいという思いをずっと持っていました。そして多くの本を読みながらこの起きている現象の答えを探しました。そしていまある仮説にたどり着きました(あくまでも仮説です)。

花粉症は身体の生理現象ではなく、脳の予測エラーで起きているのではないか?

それは、ある事実から考えました。いま世の中で最大の病気は慢性疼痛であるという事実です。
慢性疼痛とは、すべての原因不明の、身体には何も異常がないのに何らかの痛みや不調をもたらす病すべての総称です。
片頭痛や多くの腰痛などもここに当てはまります。これは世界で15億人以上、日本で2700万人といわれます。つまりはこの原因は身体ではないわけです。この原因もわかっているわけではないですが、最先端脳科学の分野では、構成主義的情動理論によると、これらの症状は、脳の機能障害、脳の予測エラーによるものと考えられる、とあります。

すべては仮説の話なのですが、とすると、花粉症もそうとは考えられないだろうか?

なぜそう考えるかというと、20年以上にわたるピラティス、ヨガの経験と世界中の過去の記録のリサーチによると、ピラティスにはアレルギー、花粉症、うつ病、片頭痛、糖尿病など多くの症状への効果があることがわかっていて、それらは身体だけでその効果が起きた原因を考えると、これだけ幅広い症状への効果は考えられないからです。身体の問題であれば、ピラティスによってこれだけ広範な症状への効果があることは説明がつかない。とすると、身体もこころも両方を司る脳がこれらの症状の原因であって、ピラティスはこの脳へアプローチしているのではないかというのがzen placeの考えにあるわけです。

脳が予測をするための器官であるということであると、予測のための情報収集を司るのが身体であり、また予測が間違っているときにすぐに修正をしていくことをスムーズに行えるかどうかも身体にある、と考えられる。つまりは身体を情報入力器官として、そして情報出力器官としてとらえることが必要だと考えています。この情報入力器官が正しく機能しないと、あるいは別の言い方では、詳細な情報を迅速に届けるように働いていなければ、脳の予測機能はうまく働かない、そして予測が間違っていても修正されずに現実と乖離していってしまうというおかしなことになってしまいます。このおかしなことが、花粉症だと考えられるのです。

花粉による反応は簡単に言ってしまえば過剰反応です。そこまでひどいウィルスや毒のようなものが身体に入ってきているわけではありません。しかし身体はそれに過剰に反応します。人間の身体には食べ物からでも呼吸からでも多くのほこりや菌のようなものが入ってきます。そこにすべて反応していたら身体は大変忙しいですね。身体が大変と感じるのではなく、脳が大変なものが身体に入ってくると予測をしてしまうわけです。これは何らかのきっかけで起こるものだと思います。しかしもっと問題なのはこの予測が予測エラーとして修正されないことです。本来であれば、予測は間違えることはたくさんあります。しかしその予測と現実に起きていることを照らし合わせて、予測が間違っていれば予測そのものを修正しなければならないわけです。そこがうまく機能しなくなってしまっていることに最大の問題があると考えられます。

これも仮説ですが、私たちのおこなっているzen placeピラティス、ヨガは、この修正機能を正常化するために、現実の情報を詳細に取っていく機能を高めているのではないかと考えています。
もう一つの方向性としては、この修正機能がうまく働くために情報のハブとなる脳の障害を直しているのではないかと考えられます。

なぜ私たちのピラティス、ヨガが、微細な感覚を作る出すこと、気づき、Awarenessという微細な感覚を作り上げていくことに特に注力しているかというのはここにあります。

これまでの話はあくまでも仮説です。しかし、これまでの多くの経験から導き出されているBest Guessであり、最新の脳科学がこれらのことを証明してくれる時期ももう間近かもしれません。

From       
ぜん吾郎

 

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