目次
ヨガのやり方で気をつけたいのは呼吸法です
ヨガのやり方で気をつけたいポイントはいくつかあるのですが、まず意識していただきたいのが呼吸法です。正しい呼吸法を身につけることで心身のバランスが整い、身体が秘めている本来の力が目覚めるとされています。
ヨガでは腹式呼吸が基本になりますが、ヨガの腹式呼吸にはいくつものやり方が存在します。まずは覚えやすい呼吸法から実践してみて、段階を踏みながら他の呼吸法にもチャレンジするとよいでしょう。
呼吸とは何かを知ることは、ヨガの柱となる知識を得ることと同じです。今後のヨガライフにぜひ役立ててみてください。
ヨガの基本となる呼吸法は腹式呼吸です
ヨガの基本的な呼吸法は腹式呼吸になりますが、ヨガで行う呼吸法にはさまざまなやり方があります。まずは基本となる腹式呼吸とは何かを知り、胸式呼吸と比較しながら違いを見ていきましょう。
腹式呼吸とは、吸い込んだ空気をお腹に溜め込む呼吸法のことです。
1.息を吸い込みながら、お腹をふくらませる
2.お腹にためた空気を、腹筋を使って吐き出す
息を吸い込むと横隔膜が押されるのでお腹がふくらみ、息を吐くと空気が押し出されるのでお腹はへこみます。ヨガでは腹式呼吸を意識しながらポーズをとることが、とても多いです。
胸式呼吸とは、普段私たちが無意識に行っている呼吸のことです。
1.吸い込んだ空気を胸(肺の上部あたり)に送り込む
2.空気でふくらんだ肋骨を、息を吐き出しながら元に戻す
胸式呼吸は腹式呼吸と併せ、ヨガのポーズをとる前に行うことがあります。
腹式呼吸によって得られるメリットを知りましょう
胸式呼吸には交感神経を優位にする働きがあり、ピラティスの基本的な呼吸とされています。一方で腹式呼吸には副交感神経を優位にする働きを持ち、ヨガの基本的な呼吸法に用いられています。
腹式呼吸で得られるメリットをもう少し深掘りして、ヨガによってご自身が何を追求したいのかを考えてみましょう。
腹式呼吸では横隔膜が刺激され、その刺激が視床下部に伝わります。視床下部は自律神経との繋がりが深いので、腹式呼吸をすると自律神経のバランスが整う仕組みです。
腹式呼吸ではお腹に空気を取り込む時に筋肉が動きます。普段動かしにくい筋肉が鍛えられるので、お腹周りの引き締め効果が期待できるでしょう。
腹式呼吸は胸式呼吸よりも、たくさんの酸素が体内に取り込まれます。多くの酸素によって、代謝が上がる可能性があります。
ヨガの呼吸法にはさまざまなやり方が存在します
腹式呼吸以外にも、ヨガの呼吸法にはいろいろなやり方があります。変わったやり方としては、「片鼻呼吸法(ナーディ・ショーダナ)」という呼吸法があります。
文字通り片方の鼻だけで呼吸する方法です。通常、私たちは両方の鼻を使って呼吸していると思いがちですが、実は片方の鼻だけで呼吸しています。
無意識に片鼻呼吸法を実践していることになりますが、これは自律神経の働きによるものです。自律神経が片鼻を交互に使い分けしながら、呼吸をしています。
片鼻呼吸法では自律神経に頼らず、自発的に片鼻だけで呼吸を行います。
片鼻呼吸法のやり方は、次のような手順です。
1.右手人差し指で眉間を抑え、親指で右の鼻をふさぐ
2.左の鼻に薬指を添え、そこからゆっくりと息を吐く
3.左の鼻から息を吸い、薬指で鼻の穴をふさぐ
4.右の鼻を開き、ゆっくりと息を吐く
5.再び右の鼻で息を吸い、親指で鼻の穴をふさぐ
6.動作を交互に繰り返す
片鼻呼吸にも多くのメリットがあります
片鼻呼吸にも腹式呼吸と同様に、さまざまなメリットがあります。なぜヨガで片鼻呼吸法を行うのか、その目的と併せてお伝えします。
自律神経によって自動的に行われる片鼻呼吸を意識して行うことで、心身のバランスを整える目的があります。つまり鼻の通りが良くない時は、なんらかの不調の表れだといえるでしょう。
片鼻呼吸を行うと、次のようなメリットがあるといわれています。
・リラックス効果
・肺の負担を軽減する
・脳の活性化
・免疫機能の向上
・冷え性の予防
・睡眠の改善
・疲労回復
・デトックス効果
左右の鼻でバランス良く呼吸できるようになると、心にも身体にも嬉しい効果が期待できます。
ヨガではポーズのやり方も意識したいポイントです
ヨガのやり方で気をつけたいもうひとつのポイントは、アーサナです。アーサナとはヨガのポーズのことで、「座」という意味を持つ言葉でもあります。
本来は瞑想をする時の姿勢を表していましたが、ヨガが広く普及したことによって数々のヨガのポーズが生まれました。基本となるポーズをご紹介します。
1.左右の座骨に均等に体重を乗せる
2.かかとを身体の中心に合わせて縦に並べて座る
3.背筋を伸ばし、両膝の上に手のひらを上向きにして添える
1.両足を肩幅に合わせて開く
2.親指と小指の下、かかとに均等に体重をかける
3.顎を軽く引き、頭頂部が天井から吊されているイメージを持つ
ヨガのポーズを行う際には注意点があります
ヨガのポーズを行う時は、いくつか留意しておきたいポイントがあります。ヨガ歴が長い方も、これからヨガを始めたいという方も、ぜひ参考にしてください。
はじめてチャレンジするポーズは、上手にできないことがあります。もし練習をするのであれば、朝の早い時間帯がおすすめです。
朝は身体が硬くなりがちなので、オーバーストレッチを避けられるからです。トイレを済ませ、軽く水分補給してから取り組みましょう。
体調が悪い時や、適切な温度ではない環境下で行うのはおすすめできません。ヨガは心身が鎮まった状態で取り組むのが望ましいので、二元性に影響されない状態で行いましょう。
ヨガは毎日を輝かせるための身体技法です
ヨガと聞くと、ダイエットや美肌効果などを思い浮かべる方は少なくありません。副次的な効果として表れることはありますが、本来のヨガは明るい気持ちで毎日を過ごしたいという欲求に結びついているものです。
肩こりや腰痛がある方は、心の問題を抱えやすいといわれています。筋肉などの痛みは感情によって増幅されると考えられ、痛みは気分の落ち込みを招くからです。
筋膜は筋肉を外側から包んでいる、ボディースーツのようなものです。ヨガの呼吸法やポーズによって筋膜を正常な状態に戻すことができれば、慢性的な筋肉の痛みが改善される可能性が高まります。
ヨガでアプローチして筋膜を正常な状態に戻し、筋膜の正常化によって筋肉の痛みが解消されれば心のモヤモヤも晴れていくでしょう。
身体の動きに自信がない方こそヨガのやり方を学びましょう
運動経験がなくても身体が硬くても、ヨガに取り組むことはできます。ヨガは人を選びません。
ヨガを始めたいと思った時が、ヨガを始めるその時です。身体の動きに自信がない方こそ、ヨガのやり方を学んでみるのをおすすめします。
ヨガを行う上で気をつけたいポイントは、呼吸法とポーズです。胸式呼吸に慣れた身体には、新しい呼吸法はなかなか難しいものですし、ヨガのポーズもはじめのうちは思うようにできないかもしれません。
すんなりできないことを、ネガティブに捉える必要はありません。ヨガは自分の可能性を開く身体技法なので、できなかったことをできるようになる過程を楽しんでしまいましょう。
(まとめ)ヨガのやり方で気をつけるべきポイントとは?
ヨガのやり方で気をつけたいポイントのひとつは、呼吸法になります。まず正しい呼吸法とは何かを知り、身体に覚え込ませることが大切です。
ヨガでは腹式呼吸が基本となりますが、呼吸には何種類ものやり方があります。実践しやすい方法から試してみましょう。
ヨガの基本である腹式呼吸は、吸い込んだ空気でお腹をふくらませる呼吸法です。一方で胸式呼吸は、空気を吸い込んで肋骨を広げる呼吸法になります。
やり方が違う2つの呼吸法は、ヨガの準備をする時に併用されることが多いです。
腹式呼吸を行うと視床下部が刺激されて、自律神経が整いやすくなります。空気を吸い込む時にお腹の筋肉を使うので、身体を引き締める効果も期待できます。
また代謝の改善も期待できるなど、得られるメリットはさまざまです。
ヨガの呼吸法には腹式呼吸のほかに、ナーディ・ショーダナと呼ばれる片鼻呼吸法があります。自律神経の働きで無意識に行っている片鼻呼吸を、意識的に行うやり方です。
片方の鼻をふさぎながら、左右交互に呼吸を繰り返します。
鼻づまりが生じている時は、身体のどこかに不調がある兆しです。片鼻呼吸法では自律神経を整えて、心身のバランスに働きかけることを目的としています。
脳の活性化や免疫機能の向上など、さまざまな効果が期待されています。
ヨガではポーズ(アーサナ)のやり方も、気をつけたいポイントです。基本のポーズには安楽座のポーズや、山のポーズなどがあります。
元は瞑想のためのポーズでしたが、ヨガの普及に伴って数々のポーズが誕生しています。
ヨガのポーズを練習したい時は、朝早い時間帯がおすすめです。起床直後は身体が硬くなっているので、オーバーワークを防げるからです。
体調が思わしくない時や、温度が快適ではない場所で行うのは避けた方がよいでしょう。
ヨガは美容目的と結びつけられることが多いですが、本来は素晴らしい毎日を過ごすための身体技法です。呼吸法やポーズで自分の身体と向き合うことで、心や身体の悩みが解決に導かれていきます。
ヨガは運動経験がない方や身体が硬い方にも、取り組みやすい身体技法です。はじめのうちは呼吸法やポーズがうまくできなくても、徐々に身体が慣れてきます。
身体がヨガのやり方を理解していくプロセスを楽しみながら、ヨガに取り組んでいきましょう。