ひどい腰痛があるときでもピラティスを行ってよい?

発症直後は安静が優先ですが、その後はひどい腰痛でも効果が期待できます


腰痛を起こす原因には大きく分けて骨、筋肉、内臓に由来するもの、心因性などがあります。
そのうち、筋肉では肉離れ、骨であれば腰椎捻挫や骨折など急激に発症した腰痛の場合は、炎症が収まるまでの間は安静が優先されます。
炎症が治まってきたら運動は可能になるので、ピラティスもできます。
ピラティスは背骨一つ一つの動きを良くしてくれる効果があるといわれ、背骨の一か所のみに負担が集中するのを避けることができるようになります。
また、インナーマッスルを強化するので、特に上半身の重みを受け取る腰においては腹部も含めた体幹全体でかかる重みを支えることができるようになります。

ひどい腰痛の原因として、腰椎椎間板ヘルニアがあります

腰痛とは、「腰」の「痛み」と書きますので、一般的には腰周辺にある組織に痛みをもたらすような損傷が発生したときに起こります。
腰痛の原因は、骨や背骨の関節によるもの、筋肉によるもの、内臓の病気に由来するもの、そして心の不調によるものの4つに分けられます。
腰痛といっても原因は多岐にわたりますので、ひどい腰痛が長引くようであれば一度医師に診てもらうほうが肝要と言えます。
ここでは、特にひどい腰痛を起こす病気の一つである腰椎椎間板ヘルニアについてお話ししましょう。
背骨一つ一つは前側から椎体、椎弓、椎間関節、そして後ろにトゲのように飛び出している棘突起とに分けることができます。
背骨すべてが並んだとき、椎体は積み木のように積みあがっていますが、その間には椎間板があります。
この椎間板は、椎体と椎体の間でクッションのような働きをしていますが、真ん中に髄核がありその周りを線維輪が包んでいます。
背骨が動くとき、椎間板にも圧力がかかりますが、椎間板の中では髄核の位置が前後へ移動しています。
一定の姿勢を長時間、長期間にわたって保持したり、重たいものをもつことが多かったりなどすると、椎間板への圧力のかかり方が一定となるので、それによって線維輪が裂けて中の髄核が線維輪の外側へと漏れ出す場合があり、これを椎間板ヘルニアと言います。
椎間板ヘルニアになると、漏れ出した髄核が椎弓の中を通る脊髄神経や神経の枝に触れることで腰痛を発症したり、脚のしびれを起こしたりします。
また、腰椎部分での痛みが起こるとその動きを制限するように背骨周辺の筋肉が収縮しますが、ひどくなると筋肉の緊張度合いが強くなって筋肉の痛みを発症するようになります。
そうなると、椎間板ヘルニアが起こっている場所以外の背骨の可動性が悪くなり、ますます椎間板ヘルニアが悪化、痛みが強くなっていきます。

腰痛の原因がぎっくり腰の場合は、安静にして痛みが治まってからピラティスに取り組むようにしましょう


ひどい腰痛を起こす病気には椎間板ヘルニアの他に、腰椎捻挫があります。
いわゆる「ぎっくり腰」です。
腰を急に捻ったり、重たいものを持ったり、あるいは急激に前かがみの姿勢になったりしたときに起こりやすいものです。
どこか一か所の背骨と背骨の間で、本来もつ可動性以上の動きが発生したときに起こります。
背骨と背骨の間の関節にある関節包や靭帯が損傷されることで、痛みが起こるのです。
腰椎捻挫になると、損傷された組織では炎症が起こります。
そして、ヒスタミンなどの炎症性物質が放出されます。
それが周辺組織へと波及することもあって、背筋でも炎症、痛みが起こるのです。
腰椎捻挫を起こした直後では、捻挫を起こした関節部分の安定性が悪くなっている分、背骨が動くときにその負担が集中しやすくなり、下手に運動すると痛みをさらに悪化させる危険性があります。
一方で、捻挫を起こした以外の背骨の関節では筋肉の緊張が強くなることで可動性が悪くなるので、さらに捻挫を起こした部分への負担が強くなっていく傾向にあります。
腰椎捻挫を起こした直後から1週間程度は安静が必要になります。
炎症とそれによる痛みを抑えることが先決なのです。
炎症による痛みが治まってきたら、周辺の筋肉の緊張を落とすとともに腰周辺や腹筋を強化することで、背骨への負担を軽くしていくことが必要になってきます。

ひどい腰痛でも、炎症が治まったら積極的にピラティスを行いましょう

ひどい腰痛を抱えているときに、ピラティスは可能なのでしょうか?
答としては、腰痛のひどさの原因によって異なるといえるでしょう。
ひどい腰痛の原因が、腰椎やその周辺の組織の炎症に由来するものであれば、まずは安瀬が必要となるので、ピラティスはお休みしたほうが良いといえるのかもしれません。
先に述べた腰椎椎間板ヘルニアや腰椎捻挫で、炎症がある程度治まり動くことができるようになって来たら、ピラティスを開始することも可能になります。
ピラティスは、背骨一つ一つの可動性を良くしてくれる効果があるといわれています。
腰椎捻挫などの場合、捻挫を起こした以外の部分の可動性が悪くなっている傾向にありますので、ピラティスを行って背骨全体の動きをよくすることで、捻挫を起こした部分に負担が集中するのを緩和してくれる効果があるものと思われます。
また、腰椎捻挫などでは、腰の骨に過度の重さがかかりつつ動きを求められることによって発症する傾向があります。
ピラティスがもつインナーマッスルを強化する効果によって腹圧を高めることで、重たいものを持ったりしても体幹全体で重さを支えることができるようになるので、腰椎のみに負担が集中するのを避けることができます。

(まとめ)ひどい腰痛があるときでもピラティスを行ってよい?

1.発症直後は安静が優先ですが、その後はひどい腰痛でも効果が期待できます

ひどい腰痛が炎症によるものであれば安静がまずは必要ですが、炎症が治まったらピラティスは可能になります。
背骨一つ一つの動きを良くしてインナーマッスルを鍛えることで、ひどい腰痛も徐々に緩和されていくでしょう。

2.ひどい腰痛の原因として、腰椎椎間板ヘルニアがあります

椎間板ヘルニアになると、その痛みや脚のしびれなどから腰椎周辺の大小様々な筋肉で緊張度合いが増して痛みがさらに強くなる病気です。
筋肉の緊張が増すと背骨の動きを制限してしまうため、背骨を動かすときの負担が一か所へ集中してしまう可能性があります。

3.腰痛の原因がぎっくり腰の場合は、安静にして痛みが治まってからピラティスに取り組むようにしましょう

ぎっくり腰は、腰椎での捻挫のことです。ぎっくり腰の直後は炎症も強く、また周辺の筋肉にも炎症が及び痛みが強く、運動できる状態にはないので、安静が必要になります。
炎症が治まってきたら、運動することが可能になります。

4.ひどい腰痛でも、炎症が治まったら積極的にピラティスを行いましょう

腰周辺の組織の炎症が治まったら、積極的にピラティスを行うことができます。
背骨全体の可動性を良くするとともに、インナーマッスルを強化することで、組織損傷がおこった腰椎への負担を軽減することで腰痛を緩和することが可能になります。

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