ヨガはパニック障害にも効果があるって本当？

ヨガの呼吸法がパニック障害に効果あると言われています

ヨガには腹式呼吸と胸式呼吸、片鼻呼吸、ウジャイ呼吸、カパラバティ呼吸、シータリー呼吸の6種類の呼吸法が存在し、ポーズを取る際にはいずれかの呼吸法で空気を吸い込むことになります。
一般的なのが腹式呼吸で、お腹を大きく膨らませ、息を吐き出す時には大きくへこませることになりますが、この呼吸法がパニック障害に治療効果が期待できるとされています。
したがってヨガをパニック障害の治療に役立てる方も多く、また推奨もされています。
また腹式呼吸さえできれば一定の効果が得られることも近年の研究によって明らかになっているため、ヨガをしなくても腹式呼吸だけを身に付けるのも有効と言えます。
ヨガは精神を落ち着かせ、気分をリフレッシュさせる力を持っていますので、パニック障害以外にも、他の精神的な病気にも一定の効果が期待できます。

パニック障害の原因はセロトニンの分泌量低下です

パニック障害は神経伝達物質のセロトニンの分泌量が少なくなってしまうことによって引き起こされることになります。
精神医療ではそのためセロトニンを正常に分泌してもらうための薬が処方されています。
この他、研究によって血中の二酸化炭素の量がセロトニンの分泌量と関連性を持っていることも明らかになっており、二酸化炭素量が増加するとそれが刺激となってセロトニンの量も正常値に近付くことになります。
ヨガを行うことによってパニック障害の治療効果が期待できるとされている理由はこの二酸化炭素量とセロトニンの関係にあります。
腹式呼吸を行うことになるヨガは呼吸法によって血中の二酸化炭素の量が増加するため、したがって治療につながるとされているわけです。
ヨガを行うと様々なポーズを取ることになりますが、こちらは健康には確かに効果がありますがパニック障害との関係は少し薄く、呼吸法さえおさえておけば難しいポーズを取る必要はありません。
横になりながら呼吸を整えるだけでも効果は現われることになります。

ヨガには精神を安定させる効果も期待できます！

ヨガを単なる運動、体操と位置付けてしまう方もいますが、ヨガの持つ力は単に運動という一括りに言い表せられるものだけではありません。
当然運動のように筋肉強化や健康効果もありますが、ヨガはそれにとどまらず、気分をすっきりとリフレッシュさせてくれる、精神を安定させてくれる効果も期待できるのです。
呼吸方法によって気分を落ち着かせるだけでなく、正しいポーズを取ることによってストレスを緩和させたり、心に余裕を持つことができたりしますので、精神を調律するために活用する方も少なくありません。
高い美容効果が期待できるとして女性が主となってヨガが広まることになりましたが、近年ではこのように心をリフレッシュし、日頃の運動不足を解消することも兼ねて、男性もヨガを始めるようになってきました。
ヨガは自分の心と向き合うことにもつながり、今一度自分の意思を確認できる時間となり得るのも魅力となっているようです。

心の問題は簡単ではありません

ほとんどの病気はかかってしまった際に薬を飲むことで治療が可能だったり、手術を行えば治療できたりしますが、人の心の問題はただ薬品を投与するだけでは解決に至りません。
人間が持つ精神は非常に曖昧であり1か0かというデジタルな話ではなく、アナログな存在ですので、精神疾患のような心の問題はそう簡単に解決することはできないのです。
精神科医に薬を処方してもらったから安心、と思うことは大切ですが、それだけで完璧に治療できるわけではなく、根本となる原因を探り、問題を解決していくことが必要となります。
職場の人間関係が原因ならば仕事を変える、隣人との関係が原因ならば引っ越しを行うといったように、問題を根絶やしにするのも一つの方法ですし、薬を用いて時間の経過と問題の自然解決を待つのも一つの方法です。
ヨガをすれば必ず精神疾患を治せると言い切ることはできず、これはひとつの解決策として考えるようにしましょう。

（まとめ）ヨガはパニック障害にも効果があるって本当？