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ヨガはうつ病に効果があると言われています。
ヨガの効果と言うと、肉体的な面に目が行きがちかもしれません。
もちろん体への効果はあるのですが、うつ病をはじめとする精神面への効果も見過ごすことはできません。
「病は気から」という言葉が昔から言われているように、精神的に不安定な状態ではやがて肉体的な病気を引き起こすことになるでしょう。
厚生労働省では、うつ病などの精神疾患をがんや脳卒中などと並ぶ五大疾病の一つとして重点的な対策を行うことを決定しています。
それほどうつ病を抱える人が増えているといえる現在、うつ病を引き起こす因子は社会の中に増えています。
そこで、ヨガはうつに有効な手段として考え始められているのです。
ヨガがうつ病に効果する理由
ヨガが、うつ病をはじめとする心の病に効果があるとされている理由の一つには、緊張を和らげる効果があると言われていることが挙げられます。
うつの状態にある人は一般的に、交感神経が常に活性化していることが指摘されています。
そこで、副交感神経を優位にさせてリラックスする必要が出てきますが、その力がヨガにはあるのです。
人間の姿勢と、その人の精神状態には深い関係があります。
気分障害を持つ方には、姿勢が良くない方が多いという事実があります。
ヨガのポーズを実践することによって、姿勢を正すことが可能になります。
さらに、ヨガのポーズによって筋肉の緊張はときほぐされます。
すると深く呼吸をすることができるようになって、ストレスや、抑うつ感情を自分でコントロールすることがある程度できるようになると考えられているのです。
ヨガ療法のひとつである、ブリージングエクササイズは有効な手段のひとつとされ、呼吸をさらに深くするのに役立ちます。
これは、声を出すことにより長く深い呼吸を意識的にできるようにするものです。
カギは呼吸にある
呼吸法とひとくくりにしてもその種類は千差万別です。
ヨガで行う腹式呼吸は、息を吸う際におなかをポンプのようにしてふくらませます。
このような腹式呼吸にはセロトニンの分泌を活発にする効果があります。
セロトニンの分泌が十分に行われると、ぐっすりと眠れるようになったり、免疫力がアップしたりというようにさまざまな効果が期待されます。
この呼吸はヨガの基本ですが、鼻から吸って口から吐き出すのが大切なポイントです。
息を吐き出すときには体の中の二酸化炭素を完全に吐ききるつもりで行います。
息を深くゆっくり吐き出して、全身をポジティブなエネルギーが駆け巡るようなイメージを持ちます。
このような呼吸を規則的に繰り返すことによって、体はしだいにリラックスしてくるのです。
また、瞑想を伴うヨガは伝統的ですが、メンタルを強くする効果があると言われているので、やはりうつ症状の方におすすめです。
ヨガでもやもや気分を吹き飛ばす
ヨガの呼吸で大切なのは、息を口から吐き出すこと、その後鼻から一気に吸い込んで横隔膜をふくらませるイメージを持って、ゆっくりと息を吐き出すことです。
このプロセスをふまえて、ふだんからの呼吸に取り入れてみましょう。
うつ状態や、その手前の状態、不安感やだるさ、緊張感を感じるときにはヨガの呼吸法である「プラーナーヤーマ」がおすすめです。
屍のポーズ
1.仰向けになって両足を適度に開き、両方の手のひらを上に向けてください。
2. 眼を閉じて、全身がリラックスしていくのを感じながら深い呼吸を行います。
3.顔の表情もほぐして、しばらくそのままの状態でリラックスします。
終わってから急に起き上がらないようにしてください。
これは別名「やすらぎのポーズ」とも呼ばれる、数多くあるヨガのポーズの中でも、初心者の方が簡単にできるポーズのひとつです。
自分の呼吸をコントロールしながら、深いリラックス状態を感じてみましょう。
(まとめ)ヨガはうつ病に効果があるの?
ヨガはうつ病に効果があると考えられています。精神の病はやがて肉体的な病気を引き起こします。
うつ病の人は現在増えており、その要因となるものは現代社会に多いです。
そんなときに有効な手段としてヨガが期待されています。
ヨガには緊張を和らげる効果があり、うつ病にもポジティブな影響を与えると考えられています。
ヨガの深い呼吸は副交感神経を優位にし、ポーズが姿勢を矯正して深い呼吸を可能にすることで抑うつ感情をコントロールできるようになるのです。
ヨガの腹式呼吸にはセロトニンの分泌を活発にする効果があると言われていて、深い眠りが可能になったり免疫力が向上したりします。
ヨガの呼吸では鼻から吸って口から出すことが大切で、体内をよいエネルギーが循環するイメージを持てばより効果的です。
うつ状態にあると感じた時に試してほしいのが「屍のポーズ」です。
横になるだけでできる、初心者にも簡単なポーズですが、深くゆっくりとした呼吸を行って体から力が抜けていくのを感じてみましょう。