人間はなぜ、スポーツをするのか?

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なぜ人間はスポーツをするのか?

なぜって、健康になるためでしょって、現代人は普通にそう思いますよね?
しかし歴史をさかのぼると、約3万年以上前の洞窟に、狩りの合間の余暇に狩猟に使う道具を使ってその技を競い合っていたということがわかっています。また古代ギリシャですでにオリンピックの前身であるスポーツの祭典がおこなわれていたわけです。その時代には現代人と違って、いわゆる健康になるための運動は必要なかったわけですから、これはもっと本質的な意味があると考えられます。同じく、遊びというものもなぜあるのか、芸術や音楽などもなぜあるのかが昔から私には不思議でなりませんでした。現代ほど、食べ物がたくさんあったわけではなく、生きることそのものが大変だった時代から、遊び、芸術、そしてスポーツがあった理由は何かということをずっと考えてきました。これはいま現代人が運動をする理由とは全く違うものだというのはわかっていました。

この疑問の答えが見つかりました。

それは最新脳科学の理論から答えが見つかりました。最新の脳科学で言っていることは、脳神経系の役割は予測することであるというものです。人間の脳は予測することによって、より生存する力を高めてきたというものです。とくに身体予算の管理をするために予測機能を高めてきたということです。身体の内部のエネルギー効率を最大限高めていくために、あらかじめ起きることを予測してそこに対処していくことでエネルギーの使用と生産の効率を高めていきます。ここで最も重要なのは予測する能力です。これは乳児のころから多くのデータを取りこんでいくことで、過去の経験をすべてデータ化することで、予測機能を高めていきます。これはまさにいまAIがおこなっていることと同じです。

そのために人間の脳はとんでもないことをおこなっています。人間の脳はある意味で詐欺師のように、ある意味でマジシャンのように、私たちをだまし虚構を作り上げていきながらも、それが本当のものであるかのように思わせるという芸当を成し遂げていきます。人間の目で見ているように思えるこの映像は現実のものではなく、人間の脳が作り上げた虚構です。人間が普通に見ている色は、人間の脳が作り上げたものであり、もともとは光線の波動です。日本人には7色に見える虹には、色の縞はあのようにありません。欧米人にはその虹は7色ではなく6色です。これは文化が影響を与える脳が作り上げた虚構です。人間が聞いている音も同じく、ただの揺れ、振動です。空気やモノという振動を伝えるものがなければ音は伝わらずに、そして人間の脳という振動を音に変える機能がなければ音は外界には存在しません。これらはすべて予測することを効率的におこなうための人間の脳の機能によって生まれたものです。

このように人間の脳はすごいことを成し遂げています。そしてまたこの機能とセットになって生まれたのが、こころといわれる、あたかも存在するように思われるものです。この人間の脳の予測機能に伴って生まれたものが、人間の人生を決めていく心というものを生んでいるのです。この話はまた長くなるので今回は書きませんが、すべてはこの予測するという人間の脳との関係で生まれているものです。

今回のテーマは、なぜスポーツや遊びが生まれたのか?なぜ必要だったのか?です。

そうです。ここまで書いてきたように、人間には予測することが必要なわけです。人間が人間足らしめているのは、人間がその他の動物より優れていると思われるのは、人間の脳によるものです。その人間の脳は予測機能を高めてきたことで生存率を高めてきたわけです。つまりは人間はこの予測機能を高めるような行動をとることによってより強くなっていくわけです。

スポーツはこの予測機能を高めることに寄与します。その前に言い忘れましたが、人間が予測機能を高めるためにいろいろな情報を得ていくのは、すべて身体の感覚器官です。つまりはここで出てきますが、身体が最終的に重要になってくるわけです。つまりは脳の能力は身体の能力に規定される、つまりは人間の能力は身体の能力の範囲でしか高められない、ということです。この場合の身体の能力とは、いま現代人がいう身体能力、心肺機能、筋力などではなく、脳に情報を伝える感覚器官の能力ということになります。それは視覚、聴覚、味覚、触覚というものだけではなく、重心位置を感じる能力や内臓の状態を伝える能力など内部の感覚能力も重要になってきます。

子供のころの遊びが非常に重要なのは、この能力を高めることにおいて重要だからです。また子供の習い事No.1のピアノを習うことはまさに繊細な手という感覚入力器官の能力を高めることと、聴覚を高めることなど脳の予測機能を高めることに大きく貢献するとされるものです。
スポーツが運動と違う点を考えてみましょう。運動はただ身体を動かすことですが、スポーツはあるルールの下で勝敗を決めるものです。スポーツには自分の身体の動きの予測だけではなく、相手がいて、相手の動きの予測が含まれます。そこには相手の予測、駆け引きも含む、戦略性が求められます。これはまさに脳の予測機能の向上にもってこいの材料です。

だからウォーキング、ジョギングや体操のような運動ではなく、スポーツをする必要があるわけです。予測機能を高めるという意味においては、より自分の身体の全身を使う、重心感覚、バランスを必要とするスポーツで、相手を見る必要があるスポーツがもっとも自分自身の身体と相手の身体の予測を行うものですので、バスケットボール、テニス、バトミントン、サッカー、バレーボールなどがより優れていると考えられます。

それではzen placeがおこなうピラティス、ヨガはどうでしょうか?

現在のヨガ、ピラティスはまさに運動、フィットネスとなっています。つまりは筋力をつけること、筋肉の柔軟性を高めること、そして心肺機能を高めることが重視されるものに変貌しています。これはまさに専門分化された西洋医学の医師、とくに整形外科などの医師の意向が大きく反映されているものと考えられます。しかし人間の心と身体は分けることができません。つまりは人間において最も大事な脳神経系は身体全体にあり、身体全体を司っています。だからこれは間違いだと私は考えています。

zen placeのピラティス、ヨガは、この心と身体全体の人間として最もいい状態にすることを目指しています。つまりは人間の脳神経機能がもっとも効率的に、効果的に働く状態を作ることを目指しています。

ここからはすべて上記の科学的調査を踏まえて、かつ過去の経験則から考えた仮説になります。この仮説は常に検証していっています。
私たちがおこなっているのは、感覚入力器官のバランスを整えること、それは目や手の感覚などに集中してしまっている情報を、身体中の感覚に分散させることです。そのために、インナーの感覚を作っていくことやいままで感覚がない部分の感覚を作り出していくことを目指すものとなっています。

また、中枢神経系と末梢神経系を結ぶ導線である脊髄、背骨の感覚を作り出していくこと、そして背骨の調整をしていくことで全体の感覚情報をスムーズに流れていくことを目指しています。

最新脳科学からも見えてくるのは、ヨガや仏教の目的である「自我の死滅」「自己意識の解体」が重要であることです。脳は大量の情報を解析して予測を行うために様々な効率化を計っています。そのうちの一つがカテゴリー化、概念化です。この概念が固定化されることで情報処理は効率化されますが、同時に自己意識が増大化して問題も起きてきます。この問題がこころの病を生み、身体のさまざまな病気も生み出します。これをリセットして、カテゴリー、概念の再定義を行うことが必要です。それが瞑想です。この瞑想状態を作ることも、zen placeのピラティス、ヨガでおこなっていきます。この瞑想は非常に難しいです。通常行われる瞑想、ただ座って目をつむることでは十分な瞑想状態には持っていけません。これをもっとも簡単に誰でもできるようにしたものがzen placeのピラティス、ヨガだといえるでしょう。

これらのことを通して、zen placeは、こころとからだの最適な状態を作り上げていきます。

まだまだ研究をし続けていかなければいけないことだらけですし、仮説検証も足りていないです。しかし大きな方向性は間違っていないのではないかと考えています。
スポーツは本当に楽しいものです。
zen placeの会員さんには、運動ではなく、ぜひスポーツをお勧めします。

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ぜん吾郎

 

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