運動不足は、現代社会が抱える大きな課題です。厚生労働省は、年間約5万人の方が運動不足が原因で亡くなっていると発表しています。
日常生活の中に運動を取り入れたり、自分に合った運動習慣を行ったりすることで、運動不足を解消し、健康的な生活を送れるようになるでしょう。そこで 今回は運動不足で生じる影響や、ご自身の運動不足や肥満チェック、自宅でできる運動不足解消方法について紹介します。
目次
運動不足になってない?セルフチェックしてみよう

運動が身体によいことはわかっていても、なかなか運動時間の確保が難しいという方もいるでしょう。また、自分が普通体型なのか肥満なのか、どちらかわからないという方もいるかもしれません。
より効率的に運動不足を解消するには、現状を知ることが大切です。まずは以下のチェックリストで、運動不足や肥満度をチェックしてみましょう。
運動不足をセルフチェック
- 1回30分以上の軽く汗をかく運動を週2回以上していない
- 基本的に1日1時間も歩かない
- 同世代の同性の人と比べて歩く速度が遅い
- 積極的に身体を動かそうとしていない
- 階段はあまり使わず、エレベーターなどを利用している
- 家から1歩も外へ出ない日がある
- 歩いて5分~10分のところでも歩かずに車などを使う
参考:『厚生労働省 リーフレット_身体活動編_230823』
運動したり身体を動かしたりするのが苦手な方の中には、全て当てはまるという方もいるかもしれません。続いて肥満度の目安がわかるBMIをチェックしてみましょう。
BMIチェック
自分の体格を知ることができるBMI指数は、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出できます。
例:体重50㎏で身長155㎝の方は、50÷1.55÷1.55=BMI指数20
BMIによる判定基準
- やせ:18.5未満
- 普通:18.5~25未満
- 肥満:25以上
BMIチェックと同時に内臓脂肪も確認しましょう。BMIで普通であっても内臓脂肪がついている、いわゆる隠れ肥満の方もいます。 立った状態でおへその上の腹囲をはかり、男性85㎝、女性90㎝以上の場合は内臓脂肪がたまっていると考えられるため注意が必要です。
運動不足を解消しないとどのような影響がある?

運動不足が長く続くと、肥満になるだけではなく、生活習慣病などさまざまな弊害を引き起こします。生活の質自体を下げるリスクも生じるため、早い段階から運動習慣を身に付けることが大切です。まずは、運動不足が引き起こす心身への影響について知っておきましょう。
肥満
摂取エネルギー(食べたもの)が消費エネルギー(運動量)を上回ると、肥満や内臓脂肪が蓄積する、いわゆる「隠れ肥満」になりやすくなります。肥満であると、自分の身体を支えるための関節に負担がかかったり、女性は分娩リスクが上がったりなど、さまざまな影響が生じるため注意が必要です。
特に以下に当てはまる方は肥満になりやすいといわれています。
- 18歳の頃と比べ、5㎝以上ウエストが太くなった
- 腹八分目で止められず、満腹になるまで食べてしまう
- アルコールを週4日以上飲む
- 朝や昼を食べないときがある
- ダイエットでリバウンドしたことがある
筋力・筋肉量の低下
筋肉は、使わなければ衰えていくという性質があります。そのため、運動不足が続いて筋肉量が低下すると、身体を支える筋力低下により、ふらつきや転倒のリスクが高まります。
また、立ったり歩いたりする動作が億劫になったり、少し動いただけで疲れるために外出に行くのが面倒になったりするなど、日常生活の質の低下につながる恐れもあるでしょう。
生活習慣病
運動不足が慢性化すると肥満になる可能性がありますが、それにより、糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病を引き起こすリスクも高まります。生活習慣病は生活の質(QOL)を低下させるほか、死亡原因にもなるものです。
長い間運動不足が習慣化してしまうと改善が難しくなるため、若いうちから生活習慣を整えることが大切といわれています。
骨粗しょう症
骨粗しょう症は、骨を作る力と骨を破壊する力のバランスが崩れ、骨密度が低下することで生じます。骨は運動などの刺激が加わることで、細胞が活性化し強さが増しますが、運動不足が慢性化すると、骨がもろくなり骨粗しょう症となってしまいます。症状が進むとくしゃみなどの少しの刺激で骨折してしまうケースもあるため注意が必要です。
一般的に高齢の方が骨粗しょう症になりやすいといわれていますが、一度低下した骨密度を元に戻すことは難しいため、若年層のうちから骨粗しょう症にならないための予防をすることが大切です。
足腰の痛み
足腰の痛みがあるから運動ができないという方はいませんか。実はその痛みは運動不足からきているかもしれません。
人の身体には脊柱や腰椎などの骨があり、筋肉がこれらをサポートしています。しかし、運動不足が続くと、筋力が低下し、脊柱や腰椎のバランスが崩れます。それにより、足腰に過度の負担がかかり、痛みとなってあらわれてしまうことがあるのです。
精神面の不調
運動不足が続くと、自律神経のバランスが保ちづらくなり、精神面での不調が生じることもあります。人は活発に動くための交感神経と、リラックスをするための副交感神経のバランスが保たれていることで自律神経が整い、日々健康に過ごすことができます。しかしこの自律神経が乱れると、睡眠障害やうつなどの精神的な不調が生じることもあります。
自律神経の乱れによりやる気がなくなり、運動をする気が起きず、さらに症状が悪化するという負のループに陥ることもあるため、 精神面での不調を感じている方は早めの対策が必要といえるでしょう。
日常生活でできる運動不足解消方法

運動不足解消のための運動と聞くと、日頃運動をしていない方や運動が苦手な方にはハードルが高いかもしれません。しかし、日常生活の中で意識をして身体を動かすことでも運動不足解消につなげられます。日常生活でできる運動不足解消方法や、日常生活での運動強度を紹介するので、参考にしてみてください。
意識して身体を動かそう
日々の生活の中でも、意識して身体を動かすことで、無理なく運動量を増やすことができます。以下に挙げた例を参考に、まずは無理なく自分の生活に運動を取り入れましょう。
- 買い物や用事がある際には、遠回りをする
- 途中下車・乗車などで1駅分多く歩く
- 車通勤を電車や自転車に変えてみる
- エレベーターを使わずに階段を使う など
意識して身体を動かそうと思うものの、なかなか続かないという方は、アプリなどで運動量を記録したり、浮いた電車賃を貯金したりするなどして、運動量を「見える化」してモチベーションを高めるのもおすすめです。
日常生活の運動強度
日常生活で自分がどのくらい運動しているかを知ることも大切です。身体活動の単位は「メッツ」を用いて確認できます。具体的には、座って安静にしている状態が1メッツで、普通に歩行している状態が3メッツに相当します。
なお、 18歳~64歳は1日3メッツ以上の活動を60分以上、1週間の合計で、23(メッツ・時)行うことが推奨されています。
以下の3メッツ以上の生活活動の例を目安に、運動を心がけてみましょう。
| 3.0 | 普通歩行(平地、67m/分)、電動アシスト付き自転車に乗る、台所の片付け、立った状態での子どもの世話など |
|---|---|
| 3.3 | カーペット・フロア掃き、掃除機かけ、身体の動きを伴うスポーツ観戦など |
| 3.5 | 散歩などやや速めの歩行(平地、75m~85m/分)、楽に自転車に乗る(8.9km/時)、階段を下りる、軽い荷物運び、車の荷物の積み下ろし、風呂掃除、庭の草むしり、子どもと遊ぶ(歩く/走る、中強度)、など |
| 4.0 | 通勤や通学、自転車に乗る(≒16km/時未満)、ゆっくり階段を上る、高齢者や障がい者の介護(身支度、風呂、ベッドの乗り降り)、屋根の雪下ろしなど |
| 4.3 | やや速歩(平地、やや速めに=93m/分)、苗木の植栽、農作業 |
| 4.5 | 耕作、家の修繕 |
| 5.0 | かなり速歩(平地、速く=107m/分)、動物と遊ぶ(歩く/走る、活発に) |
| 5.5 | シャベルで土や泥をすくう |
| 5.8 | 子どもと遊ぶ(歩く/走る、活発に)、家具・家財道具の移動・運搬 |
| 6.0 | スコップで雪かきをする |
| 7.8 | 農作業(干し草をまとめる、納屋の掃除) |
| 8.0 | 重い荷物の運搬 |
| 8.3 | 荷物を上の階へ運ぶ |
| 8.8 | 階段を速く上る |
運動不足解消におすすめのスポーツ

運動不足解消に効果的なのが、有酸素運動や無酸素運動、3メッツ以上の運動習慣です。長く続けることで、運動不足解消や健康増進につながるため、無理なく継続できるよう、自分に合ったスポーツや運動方法を選びましょう。
有酸素運動と無酸素運動を組み合わせるのが理想
運動不足解消には、ウォーキングなどの強度の低い運動を長時間行う有酸素運動と、筋トレなどの負荷が強い運動を短時間に行う無酸素運動の組み合わせが理想的です。有酸素運動と無酸素運動の組み合わせの配分は目的によって異なります。
<有酸素運動と無酸素運動の時間配分例>
・運動不足解消+ダイエット
- ストレッチ5分
- 筋トレ20分
- 有酸素運動30分
- ストレッチ5分
・運動不足解消+筋力強化
- ストレッチ5分
- 筋トレ35分
- 有酸素運動15分
- ストレッチ5分
また、 運動習慣がない方や運動に慣れていない方は、まずは有酸素運動を多めに行い、慣れてきたら負荷の高い筋トレの時間を増やすなどして、無理せず運動しましょう。
スポーツの運動強度
スポーツでの運動活動のメッツ数を知ることも効率的な運動不足解消に役立ちます。
18歳から64歳では、以下に挙げる運動強度が3メッツ以上の運動を週4メッツ(時)行うとよいとされています。心拍数が上がって息がはずみ、汗をかく程度の運動を毎週60分行うのが目安です。
以下の3メッツ以上の運動の例を参考にしてください。
| 3.0 | ボウリング、バレーボール、社交ダンス(ワルツ、サンバ、タンゴ)、ピラティス、太極拳 |
|---|---|
| 3.5 | 自転車エルゴメーター(30ワット~50ワット)、自体重を使った軽・中等度の筋トレ、軽・中等度の体操、カヌー |
| 3.8 | 全身を使ったテレビゲーム(スポーツ・ダンス) |
| 4.0 | 卓球、パワーヨガ、ラジオ体操第1 |
| 4.3 | やや速歩(平地、やや速めに=93m/分)、ゴルフ(クラブを担いで運ぶ) |
| 4.5 | テニス(ダブルス)、水中歩行(中等度)、ラジオ体操第2 |
| 4.8 | 水泳(ゆっくりとした背泳) |
| 5.0 | かなり速歩(平地、速く=107m/分)、野球、ソフトボール、サーフィン、バレエ(モダン、ジャズ) |
| 5.3 | 水泳(ゆっくりとした平泳ぎ)、スキー、アクアビクス |
| 5.5 | バドミントン |
| 6.0 | ゆっくりとしたジョギング、ウェイトトレーニング(高強度、パワーリフティング、ボディビル)、バスケットボール、のんびり泳ぐ水泳 |
| 6.5 | 4.1kgまでの荷物を持って山を登る |
| 6.8 | 自転車エルゴメーター(90ワット~100ワット) |
| 7.0 | ジョギング、サッカー、スキー、スケート、ハンドボール |
| 7.3 | エアロビクス、テニス(シングルス)、約4.5kg~9.0kgの荷物を持って山を登る> |
| 8.0 | サイクリング(約20km/時) |
| 8.3 | ランニング(134m/分)、普通の早さの水泳(クロール、46m/分未満)、ラグビー |
| 9.0 | ランニング(139m/分) |
| 9.8 | ランニング(161m/分) |
| 10.0 | 水泳(クロール、速い、69m/分) |
| 10.3 | 武道・武術(柔道、柔術、空手、キックボクシング、テコンドー) |
| 11.0 | ランニング(188m/分)、自転車エルゴメーター(161ワット~200ワット) |
自宅で簡単に取り組める運動不足解消方法

運動不足は自宅でも解消できます。ここでは運動に慣れていない初心者でも行いやすい運動を紹介します。運動に慣れていない方や初心者の方は、無理をするとけがにつながることもあるため、ゆっくり焦らず自分のペースで行いましょう。
ピラティス・ヨガ
ピラティスやパワーヨガは3メッツ以上のエクササイズであるため、運動不足の解消が期待できます。You Tubeなどの動画を見ながら、気軽に行えるのも魅力のひとつといえるでしょう。 ピラティス・ヨガ初心者やひとりで行うのが不安な方、より早く運動不足を解消したい方は、インストラクタ―が画面越しに指導してくれるオンラインレッスンもおすすめです。 オンラインヨガ・ピラティス
ストレッチ
生活の中で意識して行いたいのがストレッチです。肩こりや頭の重さを感じるときに腕を大きく回したり、身体を後ろに反らせて胸を開いたりすることで呼吸がしやすくなり、体中に酸素が行き渡る効果もあります。
また、テレビを見ながら身体を前に倒して前屈したり、身体をひねってストレッチしたりなど、普段はしない動きをすることも、日頃使っていない筋肉への働きかけができるため、運動不足解消につながります。
ウォーキング
気軽にできる運動不足解消法としておすすめなのが、ウォーキングです。ウォーキングは、運動不足の解消だけではなく、前向きな気持ちになれたりストレス解消効果があったりなど、メンタル面にもメリットがあるとされています。 有酸素運動としての効果が期待できる20分~30分を目安に、ウォーキングに取り組んでみましょう。
ラジオ体操
日本国民におなじみのラジオ体操も運動不足解消に効果的です。ウォーミングアップを兼ねたラジオ体操第1は、卓球などと並ぶ4メッツもの運動量があり、ラジオ体操第2は、なんと水中ウォーキングと同等の4.5メッツもの運動量です。 ラジオ体操の音楽に合わせてサクサクと進んでいくので、短時間に集中して手軽に運動不足を解消したいという方にもおすすめのエクササイズです。
軽い筋トレ
厚生労働省は、健康維持のために、週2回~3回の筋トレを推奨しています。その一方、筋トレのやりすぎは、健康増進効果が得られない可能性もあるとしているため、やりすぎない程度の軽い筋トレが健康かつ運動不足解消に効果があるといえるでしょう。また、 適度な負荷の筋トレは、運動不足解消だけではなく、内臓脂肪の減少や、骨粗しょう症の予防効果も期待できます。
運動不足を解消するなら「ZEN PLACE」

運動不足が慢性化すると、肥満や生活習慣病、精神面での不調などさまざまな症状を引き起こしますが、運動習慣を身に付けることで、それらの予防・改善が期待できます。しかし、どのような運動をすればよいかわからないという方もいるでしょう。
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