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■体幹とはどの部分?
スポーツ番組やニュースを見ていると、よく『体幹』という言葉を耳にします。スイングを改善するために体幹トレーニングを行った、などと説明されていることがありますが、実際に体幹とは一体身体のどの部分なのか、しっかり理解している方は多くありません。
体幹とは、身体のさまざまな動きを支えている筋肉のことで、基本的に脚や腕、頭を除いた胴体部分のことを指します。木に例えると、首や腕は葉や枝、脚は根の部分、胴体は幹の部分、つまり体の幹で『体幹』です。
大胸筋、背筋、腹筋などが代表的ですが、肩関節、股関節周りの小さな筋肉も体幹に含まれます。
■体幹と姿勢の関係
体幹は身体の軸になる部分です。体幹が弱いと自分の身体を上手く支えられず、猫背や反り腰になりやすくなります。まっすぐ立つと疲れるようになり、片足に重心をかける、頬杖を付くなど、気づけば自分の感じる楽な姿勢を取るようになるのです。正しい姿勢を取らないまま長い時間を過ごすと、やがて骨格にも歪みが生じます。
身体が歪むと姿勢が悪くなるだけではなく、血行不良、下腹がポッコリ出る、転びやすくなるなどの影響が出てきます。さらにお腹の筋肉が弱いと押し出す力まで弱まり、便秘になりやすくなってしまうのです。
体質的にむくみやすい、冷えやすい、便秘がちとう方は、体幹の弱さが原因になっていることも考えられます。座り仕事で腰痛がひどいという方も、体幹トレーニングで改善する可能性があるのです。
■ピラティスで体幹は鍛えられる?
いざ体幹トレーニングを行おうと思っても、日常的に運動をしていない方にとってはハードルが高く感じられるものです。体幹は1日、2日程度トレーニングを行ったことろで、いきなり効果が現れるものではありません。継続することが大切です。
そこで今、室内でできて激しくない、運動が苦手でもできるけれどしっかり鍛えられるトレーニングとして、ピラティスに注目が集まっています。
ピラティスはもともと身体のリハビリを目的として考案された運動です。ゆっくりじっくり流れるように動くため、それほど筋肉を使うイメージはないかも知れませんが、実はかなり体幹が鍛えられます。
ピラティスはヨガと異なり胸式呼吸です。胸を広げ、大きく深呼吸をしながら全身を使います。一つひとつの動きを丁寧に、姿勢を正して行うため、見た目以上にハードです。
初心者ならまずは体験レッスンなどで試してみれば、どのくらい筋肉に効果があるかが実感できます。続けていけば、自分の姿勢の美しさや、体質が改善されたことがわかるはずです。
また、ピラティスは精神を集中し酸素をしっかり取り入れるため、頭や心のリフレッシュにも繋がります。ストレス発散としてもおすすめです。